令和2年度筑波大学附属図書館企画展
もう一度見たい名品 ~蔵出し一挙公開~

電子展示 特別展・企画展の軌跡

平成7年6月に中央図書館新館増築の際に、貴重書展示室が設けられ、これを機に展示会を開始しました。展示は、通年展示の「常設展」と原則として年1回行われる「特別展・企画展」に分けられます。特別展は附属図書館と学内の教員組織等の共催によるもの、企画展は附属図書館の企画によるもので、貴重資料を広く公開することを目的として、毎回固有のテーマを設けて開催してきました。

この電子展示では、それぞれのオフィシャルwebサイトを、開催当時の形はそのままに、資料リストやリンクを整備して最新のOPAC書誌情報や電子資料にアクセスできるようにしました。

附属図書館における25年間の特別展・企画展の軌跡をお楽しみください。

※会期の括弧内は開室日数です

平成7年度特別展ポスター
会期:平成7(1995)年6月1日~6月8日 (8日間)
延べ入場者数:821名

16世紀から17世紀にかけて出版されたキリシタン関係の文献を中心とした日欧関係刊行書約380点からなる、ベッソン・コレクションを中心に構成し、中央図書館新館増築記念として開催された。ベッソンコレクションからは、「原マルチノの演説」と天正少年使節に関する19点の文献が紹介されている。

平成8年度第1回特別展ポスター
会期:平成8(1996)年9月19日~10月11日 (13日間)
延べ入場者数:229名

「宇野理論」で世界的に知られているマルクス経済学者である宇野弘蔵氏の蔵書のご寄贈を受け「宇野文庫展」を開催した。本文庫は、宇野弘蔵氏の手稿、ノートをはじめ、和書、洋書など1,400点余から成っており、青年時代から晩年に至るまでの主だった資料を紹介した。

平成8年度第2回特別展ポスター
会期:平成8(1996)年10月23日~11月10日 (19日間)
延べ入場者数:1,681名

師範学校開設以来収集してきた教育に関する多くの資料のうち、明治初頭の学校教育をテーマとし、資料を構成して展示を行った。文明開化期の覇気に富み、自由・闊達に行われた教育の様子を、当時使われた初等教育の教科書や幻灯・錦絵などの教材をとおし、学習の意義を問い直している。

平成9年度特別展ポスター
会期:平成9(1997)年8月4日~8月9日 (6日間)
延べ入場者数:3,822名

前年度開催の特別展「幕末・明治の生活と教育」をもとに丸善ギャラリーにて開催した特別展で、明治初頭の学校教育をテーマとし、明治5年学制施行から明治23年頃までの資料200点を展示した。

平成10年度特別展ポスター
会期:平成10(1998)年9月7日~10月18日 (32日間)
延べ入場者数:584名

18世紀ドイツ啓蒙教育思想を中心に、17世紀のコメニウスから18世紀のルソー、ペスタロッチ、19世紀のフレーベルまで、附属図書館所蔵の原典約50点、パネル約60点により、3世紀に渡る教育思想の流れをたどる展示を行った。

平成11年度特別展ポスター
会期:平成11(1999)年12月6日~12月17日 (11日間)
延べ入場者数:610名

筑波大学体育専門学群の前身である体操伝習所が、日本の近代体育の成立に果たした役割を、体育学の形成と指導者養成という視点から探る特別展を開催した。

平成12年度特別展ポスター
会期:平成12(2000)年5月22日~6月9日 (19日間)
延べ入場者数:4,333名

狩野探幽の新出屏風の発見を記念して、筑波大学の前身校から伝えられた美術資料を中心に展示をおこなった。主な展示資料は、歴聖大儒像と探幽・尚信の新出屏風に加え、本学所属最古資料である大智度論なども展示した。

平成13年度特別展ポスター
会期:平成13(2001)年10月22日~11月2日 (12日間)
延べ入場者数:880名

附属図書館が所蔵する国語・国文学関係の古典資料を展示し、広く鑑賞いただく機会を得た。日本古代の学問と萬葉集を中心に展示をおこなった。

平成14年度特別展ポスター
会期:平成14(2002)年12月2日~12月18日 (17日間)
延べ入場者数:880名

「天神様」で親しまれている北野天満宮の記録や文書、さらにそれに由来する絵図などを中心とした特別展を開催した。

平成15年度特別展ポスター
会期:平成15(2003)年9月29日~10月10日 (12日間)
延べ入場者数:1,243名

開学30周年を記念して、前身校以来、永い年月をかけて収集された貴重図書のうち、学術的・文化史的価値の高いものを選定し展示した。

平成16年度特別展ポスター
会期:平成16(2004)年10月25日~11月5日 (12日間)
延べ入場者数:1,256名

古代学の礎が形成され、発展を遂げてきた過程を、附属図書館が所蔵する貴重なオリエント学の関係資料を展示することによって示し、東京教育大学以来の伝統ある本学のオリエント学における研究成果を一般に公開したもの。

平成17年度特別展ポスター
会期:平成17(2005)年10月8日~10月30日 (21日間)
延べ入場者数:1,780名

附属図書館が所蔵する湯島聖堂関係の貴重な資料と、これらの資料を研究素材として活用した復元研究成果(絵画・彫刻・CG)を一般に広く公開し、大学における図書館資料の活用と本学から発信する新しい研究のあり方を示した。

平成18年度企画展ポスター
会期:平成18(2006)年10月2日~10月27日 (22日間)
延べ入場者数:1,800名

中国三大奇書に関する貴重な資料及び基本図書を「成立と受容」という観点でピックアップして一般に広く公開した。展示は、「西遊記」成立の基となった「大唐西域記」や明・清代に刊行され定本となった三大奇書の諸本、日本で刊行され読み継がれた翻訳本や絵本本、さらに今日親しまれているマンガやアニメまで多岐にわたる。

平成19年度企画展ポスター
会期:平成19(2007)年10月1日~10月26日 (22日間)
延べ入場者数:1,708名

世界地図『重訂万国全図』の版木を中心に、筑波大学附属図書館が所蔵する古地図・和漢古書を一般に広く公開した。本展示では、仏教系世界図を代表する「南瞻部州万国掌菓之図」、中国系世界図を代表する「大明京省九辺外国府州県路程図」、ヨーロッパ系世界図である「重訂万国全図」など約40点を展示した。

平成21年度特別展ポスター
会期:平成21(2009)年10月5日~10月30日 (24日間)
延べ入場者数:1,334名

徳川家慶の日光社参に際し、通行する日光道中での警備の様子を描いた「日光社参警固絵図」を中心に、近年は世界遺産として注目を集める日光に関係する附属図書館所蔵史料を展示・公開した。

平成22年度特別展ポスター
会期:平成22(2010)年10月4日~10月29日 (24日間)
延べ入場者数:1,042名

慈雲最晩年の著書『法華陀羅尼略解』の自筆本を公開するとともに、筑波大学附属図書館所蔵の悉曇・梵学関係の貴重な資料計三十数点を展示し、江戸時代に至る悉曇学の足跡を辿った。

平成23年度特別展ポスター
会期:平成23(2011)年9月22日~10月21日 (28日間)
延べ入場者数:814名

『論語』、『文選』、『白氏文集』など、日本人が古代から愛着をもって読んできた漢籍と、その一般への普及に貢献した訓点付きの和刻本を並べて展示し、日本人が漢籍を受け入れてきた実相を示した。あわせて近代日本漢学の様相を知るよすがとして、新収資料「鈴木虎雄関係史料」の一部を初めて展示・紹介した。

平成24年度特別展ポスター
会期:平成24(2012)年10月1日~10月31日 (29日間)
延べ入場者数:1,397名

明治時代の女子教育において、重要な位置をしめていた礼法教育に使用されていた、教科書、および錦絵、双六といった「遊び感覚」なものを展示することによって、明治時代に礼法がどのように伝えられたかを視覚的に理解することを目的とした。

平成25年度特別展ポスター
会期:平成25(2013)年10月21日~11月22日 (30日間)
延べ入場者数:1,181名

昭和24(1949)年東京教育大学開学以前の前身校に焦点をあて、近代日本における学問の最先端にあった知の開拓者(パイオニア)であった前身校教員の業績の一端を、当図書館所蔵の図書をもとに紹介し、あわせて大学附属図書館が果たしてきた役割を振り返った。

平成26年度企画展ポスター
会期:平成26(2014)年10月21日~11月21日 (30日間)
延べ入場者数:1,836名

教科書に掲載された作品や各種研究で取り上げられたお墨付きの古典籍、メディアで紹介された所蔵資料まで、図書館から飛び出して一般の方が目にする機会が増えた書物たちを紹介した。「住吉物語絵巻」や山崎宗鑑筆「新古今和歌集」も10年ぶりに展示した。

平成27年度第1回特別展ポスター
会期:平成27(2015)年4月3日~4月12日 (10日間)
延べ入場者数:1,574名

彩色復元が完成した湯島聖堂大成殿孔子像を中心に、筑波大学が所蔵する湯島聖堂・昌平坂学問所伝来の美術資料ならびに復元研究の成果を一般公開した。

平成27年度第2回特別展ポスター
会期:平成27(2015)年9月28日~11月8日 (33日間)
延べ入場者数:2,898名

本学における理数系領域初の展示で、数学関係の貴重な資料を公開したもの。ユークリッドの「原論」、アポロニウスの「円錐曲線論」など著名な数学者の貴重書に加え、和算に関する資料など約30点を展示した。

平成28年度特別展ポスター
会期:平成28(2016)年10月11日~11月13日 (32日間)
延べ入場者数:1,968名

戦後日本の西洋史学を牽引した二宮宏之の歿後10周年という節目に、筑波大学附属図書館に寄贈された約9000冊に及ぶその旧蔵洋書群「二宮文庫」から稀覯書を中心に、フランス絶対王政期を専門とした歴史家の肖像と仕事を紹介する展示を行った。

平成29年度特別展ポスター
会期:平成29(2017)年10月10日~11月19日 (39日間)
延べ入場者数:2,835名

幕末から明治期にかけて活躍した国貞の「紫式部源氏かるた」を中心に、他の浮世絵師の源氏絵なども展示した。書物としての「源氏物語」から浮世絵の「紫式部源氏かるた」、さらには源氏絵をディジタル化して公開した。

平成30年度特別展ポスター
会期:平成30(2018)年10月29日~11月30日 (33日間)
延べ入場者数:2,080名

幕末・維新期から明治前半期を中心に、グローバルな世界に挑戦した人々の姿を附属図書館所蔵の貴重資料から取り上げ日本近代のあり方を考えていくもので、「明治150年」を記念する、筑波大学における取り組みの一つとして開催された。

平成31年度特別展ポスター
会期:平成31(2019)年4月2日~4月24日 (23日間)
延べ入場者数:1,963名

平成29~30年度にかけて実施された、狩野探幽の屏風絵の解体修理が終了したため特別公開を行った。展示では、修復された屏風絵とともに、修復工程のパネル展示及び屏風絵の高精細画像も公開され、現在の古美術修復技術とよみがえった探幽の名画を堪能することができた。

令和元年度特別展ポスター
会期:令和元(2020)年11月1日~12月6日 (35日間)
延べ入場者数:1,940名

日本がどのようにオリンピックを受容し、東京開催を実現しようとしたのかを、附属図書館所蔵の貴重な資料から考えていくもので、本学における東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会参画プログラムの一つとして開催された。