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電子展示


展示資料をご紹介いたします。一部資料は電子図書館上で全文をご覧いただけます。
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はじめに ◆ 書物たちの活用が広がる

1. 南総里見八犬伝

曲亭馬琴著 柳川重信ほか画
全9輯98巻106冊 江戸:丁子屋平兵衛, 文化11-天保13(1814-1842)年刊
所蔵情報(全文あり)
 八人の犬士の活躍を記した読本。馬琴の代表作であるとともに、江戸時代の戯作を代表する作品である。表紙には、犬の子や縁起物など犬にちなんだ趣向を凝らしたデザインを用いている。小学校の教材である『社会科資料集6年 2014』に図版が掲載されている。
<参考>国立国会図書館蔵の天明8年刊本
国会図書館デジタルコレクション

2. 画本虫撰

宿屋飯盛(石川雅望)撰 喜多川歌麿画
東京 : 日本古典文学刊行会, 1975年
所蔵情報
 江戸時代後期に版行された絵入狂歌本。歌合せの形式をとり、蝶など様々な虫を題材に恋心を詠じた狂歌に添えて喜多川歌麿が草花と虫を流麗な筆致で描いている。当館蔵書は天明8(1788)年刊の初摺本の複製。学術研究上重要な資料は、しばしばこのような形で複製が作製されてきた。

3. 神皇正統記

北畠親房著
吉野町 (奈良県) : 龍門文庫, 1968年
所蔵情報
 南北朝時代の歴史書。北畠親房が常陸国小田城(現在のつくば市)で延元4・暦応2(1339)年頃起筆。当館では、阪本龍門文庫が所蔵する室町中期の写本の複製や、慶応2(1866)年刊の『評註校訂神皇正統記』などを所蔵する。本書は、本学にとっては地域関連資料としての側面も持ち、そうした観点からの利用もある。
<参考>評註校訂神皇正統記 所蔵情報
6巻6冊 源親房(北畠親房)撰 川喜多真彦校
京都 : 大谷仁兵衞ほか 慶応2(1866)年刊

4. グーテンベルク42行聖書零葉
 Gutenberg Bible : original leaf, ca. 1455.

Muenchen : Idion Verlag, 1977
所蔵情報(全文あり)
 グーテンベルクの42行聖書の零葉。活版で印刷された本文に飾り文字が書き加えられている。手漉きの紙に印刷されているが、「走っている牛」の透かしによってフランスで作られた紙であることがわかる。 内容は旧約聖書「エゼキエル書」の一部で、零葉とはいえ原本が持つ価値は研究上もきわめて大きい。

第1部 ◆ いつかどこかで見た書物

5. 古今和歌集

2冊 伝世尊寺行尹筆
江戸時代初期以前写
所蔵情報(全文あり)
 延喜5(905)年に紀貫之らが撰したわが国最初の勅撰和歌集。当館蔵書は世尊寺行尹筆とされる(烏丸光広の極書がある)。古今集の代表的な写本は複製本が出版されており、当館では完本として現存最古の写本である元永本や、定家本にはない異本歌などを多く含み院政期の歌学者である藤原清輔が写し注釈を付した清輔本などの複製を所蔵している。

6. 前田本枕草子

清少納言著
東京 : 育徳財団, 1927年 (尊經閣叢刊)
所蔵情報
 清少納言により執筆された随筆。作者の宮仕えの体験などを約300の章段に綴ったもの。本書は前田家尊経閣文庫の「前田本」の複製。前田本は、現存する諸伝本のうちで最も古い鎌倉中期ごろの書写とされている。なお、当館には今日の流布本系統である三巻本系の寛永年間刊の古活字本5巻や慶安2(1649)年刊の4巻本なども蔵している。
<参考>清少納言 所蔵情報
5巻5冊 寛永年間刊 古活字本

7. 土左日記

紀貫之著
東京 : 育徳財団, 1928年 (尊經閣叢刊)
所蔵情報
 紀貫之が記した日記文学。承平5(935)年ころの成立とされ成立年代の確かな和文叙事作品として最古のもの。尊経閣文庫には文暦2(1235)年に貫之自筆本を藤原定家が書写したとされる「定家本」があるが、当館蔵書はこの複製。「をとこもすといふ日記といふ物を」で始まっており、現在目にする文とは異なっている。なお、当館では流布本系の万治3(1660)年刊本なども蔵している。
<参考>土佐日記 所蔵情報
京 : 秋田屋平左衛門, 万治3(1660)年刊

8. 平家物語

12巻10冊 (巻10,11欠) 榎本美濃筆
文禄4(1595)年写
所蔵情報(全文あり)
 平家一門の滅亡を描いた軍記物語。「祇園精舎の鐘の声・・・」から始まる冒頭は有名である。多くの伝本のうち当館蔵書は文禄本とよばれ、平曲の流派八坂流が確立した室町初期の語り本系の本文を有している。『複刻日本古典文学館 平家物語』は、当館蔵書を底本とし、装丁や朱線を忠実に再現した複製本である。

9. 北野天神縁起

9巻9軸
東京 : 大塚巧藝社, 1927年
所蔵情報
 菅原道真を祭神とする京都北野天満宮の縁起を記した絵巻物。道真の生涯や死後の怨霊説話、北野天満宮の由来・霊験が描かれている。当館蔵書は、北野天満宮所蔵の9巻本の複製である。9巻本は承久元(1219)年の作とされ、現存する天神縁起の原本とみなされるところから根本縁起と呼ばれる。

10. 絵本拾遺信長記

前編13編・後編10編23冊 丹羽桃渓, 多賀如圭画
摂津 : 播磨屋五兵衛ほか, 享和3-文化元 (1803-1804)年刊
所蔵情報
 織田信長の一代記で、天正10(1582)年に信長が本能寺に倒れるまでの軍記を絵本にした作品。本書は、初編が享和3(1803)年、後編は文化元(1804)年の刊行。当館蔵書は保存状態も良く、信長最大の難関だった一向一揆について、門徒衆が列をなし一揆に向かう本書の図版が多くの歴史書などに引用されている。

11. 解体新書

與般亜覃闕児武思著 杉田玄白ほか訳 小田野直武画
江戸 : 須原屋市兵衛, 安永3(1774)年刊
所蔵情報(全文あり)
 ドイツ語の原典"Anatomische Tabellen"のオランダ語訳『ターヘル・アナトミヤ(解剖学表)』(1734年刊)を漢訳した書で、西洋科学書の日本最初の本格的な翻訳書である。解体図は小田野直武の模写によるもの。解体図の扉画が教科書にしばしば掲載されている。

12. 坊っちゃん : 夏目漱石自筆全原稿

夏目漱石著
東京 : 番町書房, 1970年
所蔵情報
 『坊っちゃん』は、明治39(1906)年に雑誌「ホトトギス」で発表された。本書は、夏目漱石直筆原稿の複製で全葉を収録している。漱石特有の筆跡を楽しめるだけでなく、作品を創作する上での推敲が見て取れ、作者の表現に対するこだわりや文脈の意図を感じ取ることができる。なお、当館は「坊っちゃん」の初出単行本『鶉籠』(春陽堂、1907年刊)も蔵している。
<参考>鶉籠 所蔵情報
夏目漱石著
12版 東京 : 春陽堂, 明治45(1912)年

13. みだれ髪

与謝野晶子著
東京 : 日本近代文学館, 1968年
所蔵情報
 歌人与謝野晶子の第1歌集。序文に「この書の体裁は悉く藤島武二先生の意匠に成れり 表紙画みだれ髪の輪廓は恋愛の矢のハートを射たるにて矢の根より吹き出でたる花は詩を意味せるなり」とあり、洋画家の藤島武二による装丁である。当館蔵書は明治34(1901)年初版の複製。

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