筑波大学
附属図書館報 つくばね

館報つくばねコーナー「シリーズ・資料探訪」

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シリーズ・資料探訪43「饅頭屋本節用集」


『下学集』  (40Kb gif)

二巻 一冊 〔室町時代中期〕写 (チ320-7)
下学
集の図
「節用集」に先行する古辞書の代表的なものに、「下学集」がある。
本書は現存の諸伝本中、最も原形に近い本文を有するもののひとつ。

『節用集 饅 頭屋本』 (40kb gif)

一巻 一冊 〔慶長中(1596-1615)〕刊 無刊記 横本 (チ320-12)
節用集 饅
頭屋本の図
伊勢本類に属する古刊本。「饅頭屋本」の呼称は、室町時代の和・
漢学者、林宗二(りん・そうじ、1498〜1581)を編者・刊行者とす
る伝説による。林宗二は、饅頭を日本に伝え販売した渡来人林浄因
の子孫で、屋号から饅頭屋宗二とも呼ばれていた。

『節用集』  (60Kb gif)

二巻 二冊 慶長16(1611)年刊 (チ320-157)
大字の行書と細字の楷書を併記。カタカナの振り仮名を傍記。「乾
本」類では、国名の「伊勢」が、巻頭にはなく、巻末の「日本国名
尽」に現れる。


『節用集 易林本』 

下巻(上巻欠) 一冊 慶長2(1597)年 易林刊 (チ320-128)
整版
易林本には下巻末に「洛陽七條寺内平井勝左衛門休與開板」の陰刻
木記をも入れたものがあり、「平井版」と呼ばれてこれが原刻版と
される。


『節用集 易林 本』 (100Kb gif)

二巻 二冊 〔慶長中(1596-1615)〕刊 整版 (813-Se93)
本書は平井版にみられる下巻末の木記を削除してあるが、原刻版と
同一の版式の復刻版で、慶長2・3年頃から15年に至る間の刊行と
みられている。


『二体節用集』 (90Kb gif)

一冊 寛永21(1644)年刊 (チ320-13)
大字の行書と細字の楷書を併記。江戸時代には様々に増補・改編さ
れた刊本が数百種にのぼり、「節用集」はイロハ引きの実用辞書の
汎称となって明治まで出版が続く。

『節用集 草書本』 (80Kb gif)

二巻 一冊 〔慶長中(1596-1615)〕刊 無刊記 (チ320-10)
節用集
草書本の図
草書体の平仮名付訓となっており、易林本の内容をほとんどそのま
まうけたもので乾本に属する。

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Last updated: 2012/03/19