摘(つ)み始(はじ)む美茶(よきちや)は四月の
節(せつ)に入(い)り摘(つ)み出(いだ)し
一番芽(いちばんめ)二番芽(にばんめ)とあり
三番摘(さんばんづ)みは番茶(ばんちや)に製(せい)す
最上(さいじやう)の品(しな)は二葉三葉(ふたはみは)
上(しやう)の品(しな)は五葉(いつは)六葉(むは)
ぐらゐ幹(みき)に付(つけ)て摘(つ)む
又(また)ところに因(よ)り
木(き)の根(ね)より
刈(かり)とりて
安茶(やすちや)に製(せい)すはあり
是(これ)を刈茶(かりちや)といふ
圖(づ)の如(ごと)し