令和5年度特別展ロゴマーク

ご挨拶

附属図書館長ご挨拶

 筑波大学附属図書館企画展へのご来場、心より歓迎申し上げます。本学は本年、創基151年筑波大学開学50周年を迎えました。今年度の企画展はその一環として、特別な意義を持っております。

 筑波大学附属図書館では平成7年度の中央図書館新館竣工時に貴重書展示室が設置されて以降、学内各組織の協力を得つつ、本学が所蔵する貴重な資料を広く公開する展示事業を行ってきました。昨年度は芸術系との共催で「令和4年度筑波大学附属図書館特別展孔子をまつる-歴聖大儒像の世界-」と題し、筑波大学の起源となる師範学校が設立された湯島聖堂内で開催されていた孔子を祀る祭典「釈奠」で使用されていた品々を展示しました。展示品は本学所蔵の歴聖大儒像をはじめ、本学と起源を同じくする東京国立博物館から孔子像や釈奠器などの関連資料を借り受け、当時の祭典の雰囲気を感じることができました。

 新型コロナウイルス感染症対策として、予約制ではありましたが3年ぶりに学外からもお越しいただき、会期中1,477名にご観覧いただきました。


 図書館の展示は、大きく2つのカテゴリーに分けられます。1つは年間を通じてお楽しみいただける常設展示です。もう1つは、1か月程度の期間限定で特定のテーマに基づいて企画される企画展・特別展です。このような形で続けてきた展示は、平成7(1995)年からの伝統であり、今年で29年目を迎えるものとなります。

 展示は図書館内の職員によるワーキンググループを中心に、教職員が共同で取り組むスタイルを取り入れ、企画から実施まで進めてきました。そして、平成17(2005)年に附属図書館研究開発室が発足、教員が研究開発室員として明確に参画して以降は、教員の研究開発の視点を加えながらより幅広い展示内容をご提供してきました。

 今年の展示内容は、古典籍へのアプローチを採用し、常設展示の刷新を図るとともに、期間限定の企画展で貴重な資料をお披露目いたします。この展示は、新たなスタートを切る重要な1年の幕開けと位置づけており、皆さまに新しい知識と洞察を提供することを目指しております。

 企画展終了後、一部の資料は常設展示として継続いたします。どうぞお気軽にお立ち寄りいただき、歴史と知識の宝庫をご堪能ください。


令和5年10月
  附属図書館長
西尾チヅル