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20年目の図書館

大曽根 美奈


 図書館も,20年もすると本であふれ返ってくる.10年ほど前,ちょうど私が本学の学生だった頃,保存書庫が整備されて書架がすっきりとしたことを覚えている.ところが,今や毎年書架調整をしながら,やっと資料の増大に対応している.
 書架調整には,少々の計画性が必要である.分野によって1年に増える資料の量はずいぶん違う.書架をみながら,最低1年はもたせたいと考えて移動する.私は,今年の3月までの3年間,情報奉仕係で何度かこの作業を繰り返してきた.
 実際の移動作業は,時間外のカウンターアルバイトの学生に手伝ってもらうことが多い.初心者のうちは,どう動かしていいか書架の前で悩んでしまったり,やみくもに移動して全然空きスペースができなかったりで,こちらの指示通りになかなかうまく進まない.しかし,ベテランになると後輩達に的確に指示しながら,あっという間に作業を進める.
 ディジタル化される資料は増えても,本という形の資料はまだまだなくなりそうにはない.学生のころ愛用していた2階の低書架間の閲覧席もとうになくなり,高書架になってしまった.そろそろ大幅なスペース拡張が望まれている.


The 20th year of our Library, by Mina OZONE
図書館情報課情報資料係