斎藤 武生
電子図書館的機能の充実という問題は今日の大学図書館がかかえる最も重要な課題の一つです。筑波大学の場合は,平成3年から2期6年にわたる整備計画を進めるなかでこの課題に取り組んできました。第3期ともいうべき新たな発展の時期をむかえるにあたり,本学附属図書館が構想したのは「高度発信型電子図書館システムの構築」という課題でした。この基本構想が高く評価され,このたび文部省の経済支援をうけて電子図書館サービスを開始することになりました。
筑波大学は創設当初から「開かれた大学」をその基本理念の一つとしてきました。附属図書館がめざす電子図書館サービスもまさにこの理念にそったもので,本学が所蔵する貴重な資料だけでなく,学内で生産される学位論文,紀要論文等を電子化して世界に発信していこうとするものです。こうしたサービスが,結果として,教育研究活動を活性化し,本学のいっそうの発展につながることを期待しています。
先導的といわれる本学の電子図書館サービスはスタートしたばかりです。皆様のご支援とご協力をお願いいたします。
(さいとう・たけお 附属図書館長)