2021年度(令和3年度)研究開発室成果報告

見出し

例年は「成果報告会」を開催してきましたが、本年度は新型コロナウイルス感染症対策のため、研究成果をwebサイトで公開いたします。
3月7日(月)~3月25日(金)は、中央図書館2階ラーニングスクエアにポスターを掲示しておりますので、ぜひお立ち寄りください。

2021年度(令和3年度)プロジェクト一覧

  1. ラーニングコモンズにおける学習支援の検討
  2. 図書館への応用可能性を探るクラウドソーシング実証実験
  3. 附属図書館における貴重資料の保存と公開
  4. 附属図書館の将来構想の検討
  5. 図書のロバスト性評価法の確立
  6. 利用スタイルに適合した次期図書館システムの検討
  7. Phonoscape
  8. デジタル画像の利用促進

1.ラーニングコモンズにおける学習支援活動の検討

2021年度成果報告_第1プロジェクト
PDF (1.1MB)

研究目的

平成24年度より継続してきた「ライティング支援連続セミナー」を継続する。
数回のライティング支援セミナーを実施することにより、学群生、大学院生への学習支援を行うことを目的とする。

研究組織

担当室員:
逸村裕(図書館情報メディア系)、野村港二(生命環境系)、島田康行(人文社会系)
協力者:
三波千穂美 (図書館情報メディア系)、五十嵐沙千子 (人文社会系)、田川拓海 (人文社会系)、学習支援推進WG(学術情報部)

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3.図書館への応用可能性を探るクラウドソーシング実証実験

2021年度研究開発室第3プロジェクト
PDF (0.5MB)

研究目的

図書館空間でのマイクロボランティアの可能性と、マイクロボランティアの図書館領域での応用の2つの側面から研究を行う。具体的には次の2項目の研究を行う。

  1. 書籍コンテンツのテキスト化や書誌同定のためのクラウドソーシングにおけるAIの活用手法
  2. 図書館システムを通じたクラウドソーシングの可能性の検討
研究組織

担当室員:森嶋厚行(図書館情報メディア系)、宇陀則彦(図書館情報メディア系)、高久雅生(図書館情報メディア系)
協力者:原田隆史(同志社大学)、福島幸宏(東京大学)、伊藤寛祥(図書館情報メディア系)、大沢直史(人間総合科学研究科)

論文

BUBBLE : A Quality-Aware Human-in-the-loop Entity Matching Framework (PDF 1.3MB)

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4. 附属図書館における貴重資料の保存と公開

附属図書館における貴重書・和装古書の公開と基礎的研究

2021年度成果報告_第4プロジェクト
PDF (0.7MB)

研究目的

図書館資料活用促進の一環としての公開という視点から,次の活動を通じ,附属図書館における貴重書・和装古書・洋書古書の体系的な調査研究とその成果の公開を進めることについて検討する。

  1. 貴重書展示室における常設展・企画展・特別展の計画・展示活動支援の推進
  2. 貴重書・和装古書・洋書古書の基礎的調査・研究,およびそれらの有効な公開方法・知識・技術の研究
  3. 貴重書指定の要件に関する検討
研究組織

担当室員:山澤学(人文社会系)、谷口孝介(人文社会系)、松井敏也(芸術系)
協力者:江藤光紀(人文社会系)、馬場美佳(人文社会系)、鈴木 伸隆(人文社会系)、白戸健一郎(人文社会系)、特別展WG(学術情報部)

関連企画

古典に親しもう!
日時:2022年3月19日(土) 13:30~16:00
実施方法:Zoomによるオンライン
対象:中学生・高校生
★参加者募集中★ 〆切:3月16日(水) →ちらし (PDF 0.5MB)

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5. 附属図書館の将来構想の検討

2021年度成果報告第5プロジェクト
PDF (0.4MB)

研究目的

中期計画69-2「学生の新しいタイプの学習スタイルに対応した次世代学習スペースの整備」の達成及び附属図書館将来構想の策定。

研究組織

担当室員:熊渕智行(学術情報部)、島田康行(人文社会系)、谷口孝介(人文社会系)、逸村裕(図書館情報メディア系)、宇陀則彦(図書館情報メディア系)
協力者:筑波大学附属図書館将来構想検討タスクフォース、学習支援推進WG(学術情報部)

解説

第5プロジェクト解説(概要) (PDF 0.1MB)

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6. 図書のロバスト性評価法の確立

劣化が進行する書籍の耐折強度調査における統一基準の確立

2021年度成果報告_第6プロジェクト
PDF (0.4MB)

研究目的

 本研究では,書籍の本文紙の強度を測る現行の調査方法の問題点を見直し,書籍の新たなページ繰り耐性の定義,統一基準を作り,本文紙の種々の特性を組み合わせて図書のページ繰り耐性を非破壊で評価する試験法を提案することを目的とする。
 劣化が進行する図書の本文紙のページを繰る際にページの端が折れて切断してしまうことがある。紙の折り曲げ動作に対する抵抗力は、耐折強さ(「JIS P8115: 2001 紙及び板紙-耐折強さ試験方法-MIT試験機法」で測定する。ページ繰り操作の動きをよく再現している測定法)で評価できる。この耐折強さを、試験装置を使用することなく非破壊で評価できないかを検討するため,1970~2000年代に刊行された中央図書館の廃棄図書を試料とし,耐折強さとpHの測定を行い,その相関を分析した。
 その結果,pHが高いほど耐折強さが高く,pHが低いほど耐折強さが低い傾向が見られたが,pHが低いものの中にも耐折強さが高いものがあり,pHが確実に耐折強さを評価する基準とはなり得ないことがわかった。そこで今年度は,紙の堅さが,耐折強さ,pH,刊行年と相関があるのかを分析し,非破壊試験により図書の本文紙の耐折強さを評価する方法を考えることを目的とする。

研究組織

担当室員:江前敏晴(生命環境系)、逸村裕(図書館情報メディア系)
協力者:望月有希子(生命環境系)

解説

第6プロジェクト ポスター解説 (PDF 0.2MB)

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7. 利用スタイルに適合した次期図書館システムの検討

Tulips Searchに関する利用実態の検証

2021年度成果報告_第7プロジェクト
PDF (0.2MB)

研究目的

2019年3月より稼働する現行図書館システムにおいて新たに導入された検索ツールである「Tulips Search」について、導入当初のコンセプトと利用の実態を比較し、ツールの検証を行う。
また将来的なアップデートと次期図書館システムへの応用を想定し、利用者の情報探索行動や、図書館職員の利用実態のヒアリングなども踏まえながら検証結果の検討を行う。

研究組織

担当室員:高久雅生(図書館情報メディア系)、宇陀則彦(図書館情報メディア系)、熊渕智行(学術情報部)
協力者:真中孝行(学術情報部情報企画課)、後宮優子(学術情報部情報企画課)、田村香代子(学術情報部情報企画課)、西彩花(学術情報部情報企画課)、西田智志(情報学群知識情報・図書館学類)、鈴木伸崇(図書館情報メディア系)、春名航亨(情報学群知識情報・図書館学類)

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8. Phonoscape

Phonoscape : 学習による記録写真から情景を再現する立体音響像

2021年度成果報告第8プロジェクト
PDF (0.6MB)

研究目的

アーカイブ資料においては専ら写真・動画が用いられるが、その際に音情報の保存は省略されがちである。しかしながら記録写真等は、撮影当時の様子を保存すること以外にも、その情景を再現・追体験する目的も有しており、後者の目的においては、音情報が果たす役割は大きい。本研究では、写真のみのアーカイブ資料に対して、画像を解析し適切な立体音響像(以降、Phonoscape)を付与する方法の開発および、Phonoscapeが情景の再現・追体験に対して与える影響を調査する。これにより図書館が所有するアーカイブ資料の再活用や、図書館が視覚障害者に対する情報保証に資する事が期待される。

研究組織

担当室員:善甫啓一(システム情報系)、逸村裕(図書館情報メディア系)

解説

視覚障害者は晴眼者と異なり,画像から視覚経由での直感的な理解が困難な場合がある。
そこで本研究では視覚障害者が画像に対して聴覚経由での直感的な理解を促す可聴化技術を提案する。具体的には画像認識,対象のオブジェクトを連想させる音,Auditory iconの立体音響提示によってこれを実現している。ユーザーがサウンドを聞くことで画像内のオブジェクトの種類やその位置を直感的に理解できることを目的とする。
現在,共同研究として図書館資料の音響提示ができるように取り組んでいる。従来の画像認識モデルでは絵画の認識が不十分なため,提供を受けた錦絵の資料を用いて,既存の画像認識に用いる学習モデルを再調整(fine tuning)している。またその錦絵に描かれている情景に沿うサウンドデータセットの構築を行なっている。これにより対象の資料を擬似的に可聴化することを目指している。

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9. デジタル画像の利用促進

貴重書コレクションのIIIFプラットフォームへの格納および画像公開の試験運用

2021年度成果報告第9プロジェクト
PDF(0.4MB)

研究目的

附属図書館は多くの貴重書コレクションを有しており、1990年代からデジタル化を行ってきた。しかしながら、画像へのアクセスを標準化し相互運用性を確保するための国際的な規格であるIIIFには準拠していない。世界各国でIIIF化が急速に進むなか、筑波大学も早急に対応する必要がある。そこで、本研究はIIIFプラットフォームを構築し、図書館サービスとして運用することを目的とする。

研究組織

担当室員:宇陀則彦(図書館情報メディア系)、和氣愛仁(人文社会系)
協力者:堤智昭(人文社会系)、真中孝行(学術情報部情報企画課)、後宮優子(学術情報部情報企画課)、田村香代子(学術情報部情報企画課)、西彩花(学術情報部情報企画課)

解説

第9プロジェクト ポスター解説 (PDF 0.2MB)

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