例年は「成果報告会」を開催してきましたが、本年度は新型コロナウイルス感染症対策のため、研究成果をwebサイトで公開いたします。
3月1日(月)~3月26日(金)は中央図書館2階ラーニングスクエアにポスターを掲示しておりますので、ぜひお立ち寄りください。
2020年度(令和2年度)プロジェクト一覧
- ラーニングコモンズにおける学習支援の検討
- 情報探索行動の分析
- 図書館への応用可能性を探るクラウドソーシング実証実験
- 附属図書館における貴重資料の保存と公開
- 附属図書館の将来構想の検討
- 図書のロバスト性評価法の確立
- 利用スタイルに適合した次期図書館システムの検討
- Phonoscape : 機械学習による記録写真から情景を再現する立体音響像
- デジタル画像の利用促進
1.ラーニングコモンズにおける学習支援活動の検討
研究目的平成24年度より継続してきた「ライティング支援連続セミナー」を継続する。 研究組織担当室員: |
2.情報探索行動の分析
図書館データを用いた利用者の行動分析
研究目的
図書館のデータを用いて、筑波大学附属図書館の利用者行動を多面的に分析し、図書館活動の支援を行う。
研究組織
担当室員:逸村裕(図書館情報メディア系)
協力者:大森悠生(情報学群知識情報・図書館学類)土屋健人(情報学群知識情報・図書館学類)、松野渉(学術情報部情報企画課)
(1) 機関リポジトリに登録されたオープンアクセスジャーナル収録論文の被引用数の変化解説オープンアクセス (OA) とは 査読付き学術雑誌に掲載された論文をインターネット上において無料・無制限に利用可能とすることである。 この成立の背景には学術雑誌の価格高騰や発展途上国での学術情報流通状況の改善などが存在する。 |
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(2) 筑波大学附属図書館の貸出履歴の分析解説貸出サービスは図書館の基本的サービスの一つである。図書館資料の貸出履歴サービスについては多くの研究がある。大学図書館の研究では、以下の傾向が知られている。 |
3.図書館への応用可能性を探るクラウドソーシング実証実験
研究目的図書館空間でのマイクロボランティアの可能性と、マイクロボランティアの図書館領域での応用の2つの側面から研究を行う。具体的には次の3項目の研究を行う。
研究組織担当室員:森嶋厚行(図書館情報メディア系)、宇陀則彦(図書館情報メディア系)、高久雅生(図書館情報メディア系) 論文 |
4. 附属図書館における貴重資料の保存と公開
①収蔵保管箱の保存状態とその環境特性の調査
研究目的箱に付着した汚れの調査とクリーニング方法の検討を行う。 研究組織担当室員:松井敏也(芸術系) |
② 附属図書館における貴重書・和装古書の公開と基礎的研究
研究目的図書館資料活用促進の一環としての公開という視点から,次の活動を通じ,附属図書館における貴重書・和装古書・洋書古書の体系的な調査研究とその成果の公開を進めることについて検討する。
研究組織担当室員:山澤学(人文社会系)、谷口孝介(人文社会系) 関連企画古典に親しもう! |
5. 附属図書館の将来構想の検討
研究目的中期計画69-2「学生の新しいタイプの学習スタイルに対応した次世代学習スペースの整備」の達成及び附属図書館将来構想の策定。 研究組織担当室員:鈴木秀樹(学術情報部)、谷口孝介(人文社会系)、逸村裕(図書館情報メディア系)、宇陀則彦(図書館情報メディア系)、呑海沙織(図書館情報メディア系) 解説第5プロジェクトは、「附属図書館の将来構想の検討」です。 プロジェクトの担当室員は、人文社会系および図書館情報メディア系の先生方と学術情報部長です。これに、図書館職員で組織する「筑波大学附属図書館将来構想検討タスクフォース」と「学習支援推進ワーキンググループ」が協力をする体制でプロジェクトに取り組んでいます。 以下の記述は、タスクフォースの活動が中心になります。 |
6. 図書のロバスト性評価法の確立
近年の図書に使用されている中性本文用紙の酸性化要因
研究目的酸性劣化に対処するために作られた中性の本文用紙が使用されている図書には,酸性添加剤が含まれていないため、酸性化は急激に進行しないと考えられてきた。しかし、これまでの調査から、外気に触れる外周部は酸性化の進行が早いことがわかった。また、外気に触れない内部でもゆっくりと酸性化が進行することがわかった。このため、今年度は刊行年が新しい中性の本文用紙が使用されている図書の酸性化の状態を明らかにし、中性の本文用紙の酸性化の進行速度を分析することを目的とする。 研究組織担当室員:江前敏晴(生命環境系)、逸村裕(図書館情報メディア系) 解説 |
7. 利用スタイルに適合した次期図書館システムの検討
Tulips Searchに関する利用実態の検証
研究目的2019年3月より稼働する現行図書館システムにおいて新たに導入された検索ツールである「Tulips Search」について、導入当初のコンセプトと利用の実態を比較し、ツールの検証を行う。 研究組織担当室員:高久雅生(図書館情報メディア系)、宇陀則彦(図書館情報メディア系)、鈴木秀樹(学術情報部) 解説音声ファイルダウンロード (MP4 / 7.3MB) |
8. Phonoscape : 機械学習による記録写真から情景を再現する立体音響像
機械学習による記録写真から情景を再現する立体音響像
研究目的アーカイブ資料においては専ら写真・動画が用いられるが、その際に音情報の保存は省略されがちである。しかしながら記録写真等は、撮影当時の様子を保存すること以外にも、その情景を再現・追体験する目的も有しており、後者の目的においては、音情報が果たす役割は大きい。本研究では、写真のみのアーカイブ資料に対して、画像を解析し適切な立体音響像(以降、Phonoscape)を付与する方法の開発および、Phonoscapeが情景の再現・追体験に対して与える影響を調査する。これにより図書館が所有するアーカイブ資料の再活用や、図書館が視覚障害者に対する情報保証に資する事が期待される。 研究組織担当室員:善甫啓一(システム情報系)、逸村裕(図書館情報メディア系) 解説視覚障害者は晴眼者と異なり,画像から視覚経由での直感的な理解が困難な場合がある。 |
9. デジタル画像の利用促進
IIIF(International Image Interoperability Framework)を用いた貴重書画像のインフラ整備
研究目的附属図書館は多くの貴重書コレクションを有しており、1990年代からデジタル化を行ってきた。しかしながら、画像へのアクセスを標準化し相互運用性を確保するための国際的な規格であるIIIFには準拠していない。世界各国でIIIF化が急速に進むなか、筑波大学も早急に対応する必要がある。そこで、本研究はIIIFプラットフォームを構築し、図書館サービスとして運用することを目的とする。 研究組織担当室員:宇陀則彦(図書館情報メディア系)、和氣愛仁(人文社会系) 関連記事E2319 - CMSを利用したデジタルアーカイブの構築<報告> |