丸太(まるた)にとり貫(ぬき)となし
屋根板(やねいた)につぎ杉皮(すぎかわ)をむき
葉(は)は干(ほ)し碓(うす)にて搗(つ)き
粉(こ)となして抹香(まつかう)を拵(こしら)へ
線香(せんかう)を製(せい)す細(ほそ)き
枝(えだ)はまた薪(たきぎ)と
すれば実(まこと)に廢(すた)る
ところ無(な)き
良材(りやうざい)なり