Monthly Archives: 2月 2015

Readingバトン(外山美樹 人間系准教授)

Readingバトンちゅーりっぷさん

Readingバトン-教員から筑波大生へのmessage-
山田(前)学長波多野(前)附属図書館長吉武大学研究センター長中山附属図書館長秋山先生渡辺先生五十嵐先生森先生野村先生松本先生永田学長池田先生守屋先生佐藤先生に続く第15走者として、外山美樹 人間系准教授から寄稿いただきました。


ネガティブだからうまくいく
Pick Up
『ネガティブだからうまくいく』ジュリー・K・ノレム著 ; 末宗みどり訳. ダイヤモンド社, 2002.12【分類146.8-N96】

Book Review
 書店には,「成功するためには常にポジティブでいよう」といった楽観的になるための自己啓発の本が溢れかえっています。物事をポジティブに楽観的に考えることが“善”で,ネガティブに悲観的に考えることが“悪”なのは,いまや世の中の常識となっています。心理学の分野でも,「ポジティブ思考が美徳である」というのがこれまでの支配的な考えでした。
 しかし近年,「物事を悪いほうへ考える」ことで成功している人たちの存在が明らかになっています。悲観主義者のなかで,物事を「悪いほうに考える」ことで成功している適応的な悲観者のことを防衛的悲観主義者と言います。この本の著者である心理学者のノレムが提唱した概念です。本書は,この防衛的悲観主義者のネガティブ思考のポジティブパワーについて書かれています。
防衛的悲観主義者は,これから起こる出来事(例えば,“面接”)を悪いほう悪いほうに想像してしまいます。来る日も来る日も悲観的になって,失敗の可能性を延々と考え続けます。しかし,こうした防衛的悲観主義者のネガティブ思考は,ただのネガティブ思考ではありません。ありとあらゆる失敗の可能性を想像したあと,彼らは,その失敗が起こらないように徹底的に対策を練って実行します。そして,本番を迎える頃にはその心配事に対する不安をコントロールし,立派な成果を収めるのです。また,防衛的悲観主義者が悲観的に考えるのをやめると,逆にパフォーマンスが低下することもわかっています。
成功するためには,積極的になることが大切です。しかし,防衛的悲観主義者のように,つねに物事を悲観的にとらえる人に“ポジティブに考えようぜ!”と言っても,ポジティブに考えられるはずがありませんし,不安なときに無理にポジティブに考えようとすると,裏目に出ます。ポジティブ思考がいつも万能だという考え方は,明らかに間違っています。無理にポジティブに考える必要はないのです。
 本書では,自分が防衛的悲観主義者であるかどうかを測る心理テストも載っています。ネガティブ思考で悩んでいる人,是非この本を手に取ってみてください。

■次は、唐木清志先生です。


教員著作紹介コメント(工藤博先生)

ブックコメントのアイコン工藤博先生(名誉教授)よりご著書の紹介コメントをいただきました。
【本の情報】
『電磁気学演習(物理学基礎シリーズ)』工藤博著. 理工図書, 2015.2【分類427-Ku17】

【コメント】
本書は古典電磁気学の演習書であり,理工図書:物理学基礎シリーズ中の「電磁気学」の姉妹本です.
約200題の演習問題とその解答の組み合わせにより,静電磁場から始めて,電磁波の放射,電磁場の
ローレンツ変換に至るまでの電磁気学が一問一答形式で述べられています.これらの演習問題は
電磁気学の基本法則の応用例であり、応用例を通じて基本法則の意味をより深く知ることができると
思います.


教員著作紹介コメント(北アフリカ研究センター)

ブックコメントのアイコン北アフリカ研究センターよりご寄贈いただいたご著書について、紹介コメントをいただきました。
【本の情報】
『Sustainable North African society : exploring the seeds and resources for innovation(African political, economic and security issues series)』editors: Hiroko Isoda, Marcos Neves and Atsushi Kawachi. Nova Science Publishers, c2015【分類601.41-I85】

【コメント】
本センター(ARENA)は、地中海からサハラ砂漠にいたるエジプト、リビア、チュニジア、アルジェリア、モロッコ及びモーリタニアの国々を対象として、北アフリカ地域がもつユニークで多様な可能性及び我が国の進んだ科学技術とを有機的に連携させ、文理融合型の総合研究を推進することを目的として、平成16年に設立され、昨年、設立10周年を迎えました。これを機に、これまでのARENAでの研究成果と今後の展望を広く学内外、国内外に発信するため、10周年記念事業の一環として、Nova Science Publisher社から論文集「Sustainable North African Society: Exploring Seeds and Resources for Innovation」を刊行しました。


教員著作紹介コメント(礒田正美先生)

ブックコメントのアイコン礒田正美先生(教育開発国際協力研究センター)よりご著書の紹介コメントをいただきました。
【本の情報】
『Regional integration through educational innovation, exchange and cooperation : institutionalization beyond the ASEAN community』edited by Fernando Palacio and Masami Isoda/with the support of Abigail Cuales Lanceta. The Southeast Asian Ministers of Education Organization (SEAMEO) Secretariat, 2015【分類372.2-P17】

【コメント】
 知識基盤社会下で展開するグローバル化―そこでは、地域統合の志向性・ペースは経済・政策を基準に刻まれているかの如くみなされる―において様々な挑戦が求められる。その挑戦以前に、それぞれの教育機関・プロジェクトが未来像を展望する代替的方法を提供するために、その役割・視野を集約する。本書「教育革新と教育交換、教育協力を通しての地域統合:アセアン共同体を超えた制度化Regional Integration through Educational Innovation, Exchange and Cooperation: Institutionalization beyond the ASEAN Community」は、教育における国際協力とは人の絆に留まるものではなく真摯な共同活動としての制度化によって強化される組織間と国家間の結びつきと認め、であればこそ教育における国際協力が明るい未来を創造しえると信ずる人々による共同的な努力の成果である。—-以上、本書の裏表紙より。
 グローバル人材の養成では、グローバル化の展開を予見し、それを意図的に設定するなど、グローバル化それ自体を利用する革新的な人材育成が期待される。その育成を企画し実現する教育機関は、何よりもグローバル化に先んずる教育ビジョンを提示し、そのビジョンに対する制度を企画、提案し、実現する必要がある。本書は、その教育ビジョンを具体化し、制度化するために編纂された。
 筑波大学ならびに筑波大学教育開発国際協力研究センターCRICEDは、我が国で唯一、東南アジア教育大臣機構SEAMEOと提携する機関、アジア太平洋経済協力APEC人材養成部門HRDWGプロジェクトを実施する機関としての役割を担い、東南アジア・環太平洋地域における国際組織に対するハブ機関として、内外で傑出した先導的役割を担っている。本書は、上述の目的のためにSEAMEOと筑波大学が連携し2014年2月に実施した2つの国際シンポジウムNew Direction in Higher Education for the Development of Global Human Resouces: Launching AIMS Programme in JapanとBridging the ASEAN Community and Japan through Educationの成果を集約している。参加者は、文部科学省、SEAMEO事務局、SEAMEO20センター、AIMSプログラム国内参加11大学、海外関係16大学、招待講演者、筑波大学関係者等である。本書には、その講演録も収められている。特に本学関係では大学研究センターの金子元久教授による高等教育へのグローバル化、ベントン・キャロライン副学長による本学のAIMS プログラム構想、池田潤学長補佐 による本学のスパーグローバル大学構想、そしてCRICEDをハブにした日本とSEAMEOとの共同構想なども収められている。
 筑波大学教育開発国際協力研究センターCRICEDが切り開いたASEAN諸国との協力関係を反映し、本書の扉には、SEAMEOと筑波大学のロゴが示されている。本書は、SEAMEO事務局とCRICEDのweb siteからも電子書籍としても配布され る。CRICEDは、これまでAPECプロジェクトに係る教育協力の成果として、英語、スペイン語、ロシア語、タイ語による書籍を海外出版してきた。SEAMEOからの出版は、今回が初回である。CRICEDは、世界動向を牽引する一環として、東南アジアASEAN、環太平洋APEC各国・地域の教育改革を先導する諸組織と引き続き連携し、研究成果を出版していく。


教員著作紹介コメント(齊藤泰嘉先生、市川寛也先生)

ブックコメントのアイコン齊藤泰嘉先生(芸術系)よりご寄贈いただいたご著書について、共同編集を担当された市川寛也先生(芸術系)より紹介コメントをいただきました。
【本の情報】
『芸術支援研究 2015』齊藤泰嘉, 市川寛也編集. 筑波大学芸術支援研究室, 2015.3【分類704-Sa25-2015】

【コメント】
本著は、科学研究費の助成を受けて平成23年度から25年度にかけて取り組んだ研究課題「第三の美術展(コミュニティ型アートプロジェクト)による地域教育力の開発」(基盤研究C、課題番号:23520148)の報告書として発行されました。近年、日本各地で開催されている「アートプロジェクト」という現象について、研究論文・実践報告・事例紹介という3つの枠組みから検証を行っています。執筆者には本学教員および学群・大学院に所属する芸術支援コースの学生をはじめ、広く学外の方からもご寄稿を賜りました。芸術と地域との関係に興味のある方や、市民参加型の芸術文化行政について関心のある方に手に取っていただけると幸いです。