Monthly Archives: 10月 2011

教員著作紹介コメント(馬越恵美子先生)

ブックコメントのアイコン馬越恵美子先生(ビジネスサイエンス系)より、ご著書の紹介コメントをいただきました。
【本の情報】
『NHKラジオビジネス英会話土曜サロン・ベスト・セレクション : プレミアム』馬越恵美子著.DHC , 2011.10【分類837.8-Ma29】

【コメント】
 2011年は、東日本大震災という未曽有の事態により、日本が大きな危機に陥りました。でも、このような中にあっても、日本人の心は失われることなく、その忍耐力や助け合いの精神は、世界の人々の感動を呼びました。「あなたはひとりじゃない、私たちが一緒にいる」という世界中の人々の暖かいメッセージや救援が続々と届きました。そんな世界の人々とコミュニケーションするために、やっぱり、英語は大切です!
 本書は、『NHKラジオ ビジネス英会話 土曜サロン・ベスト・セレクション』とその続編2作からの10編に加えて、未収録分の5編と新作の5編、計20編で構成されています。
 グローバル人材という言葉が頻繁に使われるようになり、日本が広く世界に開かれた社会になりつつあるこの頃、「異文化力」を養い、英語コミュニケーション力をつけることは、どのような仕事をする上でも必要です。
 この本はいろいろな話題のエッセイに基づいてコンテンツベースで英語を学習するものです。表現方法もアメリカ人とイギリス人のネイティブの細かい言い回しを身につけることができます。豊富な内容に触れながら英語の勉強ができるので、シナジー効果が抜群で、楽しんで英語の勉強ができます。


教員著作ページに14点追加

先生方からご寄贈いただいた著作14点を「筑波大学教員著作の紹介(2011年度)」のリストに追加しました。

  • 礒田正美先生(教育開発国際協力研究センター)
  • 寺田光孝先生(名誉教授)
  • 馬越恵美子先生(ビジネスサイエンス系)

掲載ページ: 筑波大学教員著作の紹介(2011年度)


教員著作紹介コメント(礒田正美先生)

ブックコメントのアイコン礒田正美先生(教育開発国際協力研究センター)より、ご著書の紹介コメントをいただきました。

【本の情報】
『Enseñanza de la multiplicación : desde el estudio de clases japonés a las propuestas iberoamericanas』Masami Isoda y Rai mundo Olfos, coodinadores/[contribuyentes] Ubiratan D’Ambrósio … [et al.].Ediciones Universitarias de Valparaíso, Pontificia Universidad Católica de Valparaíso , c2011【分類375.41-I85】

【コメント】
 書名を翻訳すれば「かけ算の指導:日本の授業研究からのラテンアメリカ研究者の提言」となる。編者は礒田とRaimundo Olfos(チリ)である。過去10年に及び中南米においてJICAの算数指導改善プロジェクトが推進された。本書はそのプロジェクトを指導した礒田の研究成果の一つである。JICAプロジェクトそれ自体はODA契約に準じて、それに携わった人々によって中米5カ国の国定教科書を5種類、指導書とともに開発し、その普及のための研修を実施した。本書はODA本体とは別に、筑波大学が連携融合事業として1億8千万円を取得し、同時並行で多元的に実施された諸プロジェクトの内の一つの成果の発展とみることができる。
 ユニバーサルな普遍性を備えた算数・数学は、基本的なリテラシー育成を担う教科であり、世界各国がその改善に取り組む主要教科である。例えば、「2mから(2/3)mのテープをとりなさい」という出題で、日本人教師が正答しないことは稀である。実際には米国を含む多くの国々では、正答しないからといって驚くほどのこともない。実際、分数に関する設題は、高校卒業者を念頭にした就職試験では、日本でさえ一般教養としてよく出題される。このような設題は、小学生には分数とは何かを考える非常によい学習課題である。そして、それを達したかを評価することは、本人が学校生活において、ある一定の難問に塾考して取り組み、批判的、建設的に考え、勤勉に取り組む素養を培ってきたかを評価することに通じている。たし算、ひき算はできるが、かけ算、わり算となると怪しくなる。そのような国々では、経済格差を解消するためにも、数学的リテラシーの改善が課題になる。本書は、2年生のかけ算の指導を主題にしている。
 本書に参画した人々は、ラテンアメリカ圏の著名研究者である。実際、執筆者の一人、サンパウロ大学のUbiratan D’Ambrosioは、宗主国の数学ではなく、民族を基盤にした数学教育を含意する「民族数学」の提唱者として、世界の碩学の一人である。彼は、かつては数学教育における南北関係における南側を代表した存在だった。それも1980年代、彼が筑波大学で講演された私の院生時代のこと。その講演も当時の私の教養ではさっぱりわからなかったが、その最新動向に数学教育学の発展の息吹を感じたものである。本書は、ラテンアメリカ最大の数学教育研究所シンベスターブ(メキシコ)やスペインからも貢献者を得ている。かけ算文化の相違をも主題の一つに、ラテンアメリカ圏の著名研究者によって執筆された本書の内容は、ラテンアメリカ全域の算数改善に深く浸透する。
 東南アジア・日本の若者が韓流という言葉の飲み込まれている。筆者の取り組むアジア・太平洋経済協力「授業研究による算数数学教育の革新」はもちろん、ラテンアメリカの教育界でも、日本流が着実に浸透している。その動向を担うのが筑波大学教育開発国際協力研究センターであることを皆さん、是非知っていてほしい。
 全くの蛇足になるが、くれぐれも誤解してはいけないことは、南北問題というような言葉はもはや死語に近いということを自覚したい。皆さんが飛行機で行けるような国には、どこでも、「イーアスつくば」よりよほど大きなモールがあり、皆さんより、よほど豊かに暮らす一定の人々がいる。かつて、皆さんが「途上国」という範疇で学んだ国々は、いまや日本を追い越そうとする新興国である。その新興国の発展基盤の一端を築いたのは、算数・数学教育である。競争という知識基盤社会における必須の言葉を、ややもすれば悪いことのように教えられた若手世代が、教育強国化していく新興国の猛追にどうチャレンジしていくのか。宿舎と講義棟の間の世界から、その方途をいかに見出すのか。是非、皆さんと探っていきたいものです。


教員著作ページに11点追加

先生方からご寄贈いただいた著作11点を「筑波大学教員著作の紹介(2011年度)」のリストに追加しました。
(原則としてご寄贈頂いた時点の所属で記載いたします)

  • 中田英雄先生(人間総合科学研究科障害科学専攻)
  • 根本誠二先生(人文社会科学研究科歴史・人類学専攻)
  • 原田信行先生(システム情報工学研究科社会システム工学専攻)
  • ポール・マルティン先生(人文社会科学研究科国際日本研究専攻)
  • 水野智美先生(人間総合科学研究科ヒューマン・ケア科学専攻)
  • 五十殿利治先生(人間総合科学研究科芸術専攻)
  • 礒田正美先生(教育開発国際協力研究センター)

掲載ページ: 筑波大学教員著作の紹介(2011年度)


「近未来書籍空間」、雙峰祭グランプリ獲得!

2011年10月8~10日に開催された筑波大学学園祭「雙峰祭」で、図書館情報メディア研究科の宇陀・松村研究室と附属図書館は、昨年の「近未来書籍カフェ」に続き共同企画「近未来書籍空間」を出展しました。
昨年と同様、多数のご来場と大好評を頂き、今年も最優秀賞「雙峰祭グランプリ」を獲得、見事2連覇を果たしました。ありがとうございます!

今年の「近未来書籍空間」は「遍在する読書空間」をコンセプトに、生活の中の読書空間を切り取った展示や、しおり・ブックカバー作り体験、各種イベントが行なわれました。

近未来書籍空間エントランス近未来書籍空間屋内

今年は、バスタブやベッドなど実際の読書空間を再現して読書を楽しんでもらう展示、iPadを使ったお絵かき・落書きコーナー、しおりやブックカバー作成といった、来場して頂いた方々が体験して楽しめる企画を中心に構成しました。
また昨年に引き続き、知的書評合戦「ビブリオバトル」や、iPadやAR(拡張現実)技術を使ったおはなし会といったイベントも開催して、こちらも多くの方のご観覧を頂いて大好評でした。

読書空間の展示らくがきコーナー
しおり・ブックカバー作成コーナービブリオバトル

また、雙峰祭期間中も附属図書館で開催していた特別展「日本人のよんだ漢籍」のプロデューサーである谷口先生による講演会が、9日に近未来書籍空間を会場に開催されました。
本棚とオブジェ囲まれたちょっと不思議な空間での講演会でしたが、こちらも大盛況で皆様の関心の高さが伺えました。講演会後は場所を特別展会場に移して、ギャラリートークが行われました。

3日間とも非常に大盛況で、皆様それぞれに「近未来」の読書空間を楽しまれた様子でした。感想も多く頂き、企画側にとっても非常に実り多い企画となりました。おかげさまで今年も雙峰祭グランプリを受賞することができて、この上なく成功した企画だったと思います。
附属図書館としましても、宇陀・松村研究室の積極的かつ斬新な企画の数々によって、読書空間や紙とデジタルの交差点としての図書館のあり方について多くの知見を得ることができ、今年も昨年以上に刺激を受けることができました。

附属図書館は、近未来書籍空間に代表されるような、空間と書籍・デジタルメディアとの新しい関わりを今後とも模索していきますので、皆様からの積極的なご提案を歓迎いたします。附属図書館を使った楽しいイベントを一緒に作っていきたいと思います。

関連情報:
Prism No.34 近未来書籍空間、2年連続雙峰祭グランプリを獲得!
(http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/prism/?p=533)
近未来書籍空間ブログ(http://kinmirai.tumblr.com/
がまじゃんぱー(近未来書籍空間)Twitter(http://twitter.com/gama_jumper
近未来書籍カフェ(2010年度の企画) (http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/w5lib/?p=949