表紙へ   前の記事   次の記事

ディジタル図書館のサービスについて

平岡 博

 図書館情報大学ディジタル図書館でメタデータの検索をはじめとして,以下のようなサービスを提供しています。
 検索サービスにはメタデータ検索,一次資料検索,OPAC検索,全文検索,統合検索があります。メタデータ検索はディジタル図書館の中心的なサービスであり,インターネット上で提供されている図書館情報学および情報メディア研究の分野を中心とした情報資源に関する情報を提供します。検索には検索語の翻訳や言語による検索対象指定などのオプションがあります。また,検索結果の一覧について日本語と英語を相互に機械翻訳することもできます。
 一次資料検索は,ディジタル図書館に登録されているディジタル資料を検索するためのものです。登録されている資料をメタデータから検索したり,コレクションまたは要素データベースを指定して資料の全文から検索することができます。OPAC検索は本学附属図書館の蔵書をはじめ,他大学等のOPACをZ39。50プロトコルを用いて同時に検索することができます。
 全文検索は,メタデータを作成するためにロボットにより収集されたインターネット上の情報資源の全文検索を行います。
 統合検索では,上記のメタデータ,一次資料,OPAC,全文を横断して検索することができます。
 メタデータを閲覧するための方法として,検索の他にメタデータブラウザがあります。タイトル,著者などのメタデータの主要なエレメントごとに,あるいは全エレメントから抽出したキ」ワードの一覧を参照しながらメタデータにたどりつくことができます。
 同様に,ディジタル資料を通覧するための方法として,ディジタル図書館システム概観ツールがあります。登録されている資料の一覧をコレクションごと,またはメディアごとに階層的に表示します。
 ディジタル図書館を利用するための利用者用の環境としてopen DeskTop端末が附属図書館に設置されています。ディジタル図書館を利用するためのブラウザの他に,日本語ワープロ,表計算,データベースソフトなどがインストールされていますので,ディジタル資料と図書館に配架されている図書や雑誌などの資料を同時に利用しながら学習・研究活動を行うことができます。
 ディジタル資料を作成するための環境として資料編集ステーションがあります。研究開発室2にイメージスキャナ,フィルムスキャナ,ビデオキャプチャボード,CD-ROM書き込み装置などが接続されたパーソナルコンピュータが設置されており,研究開発室に入室できる方はどなたでも利用できます。また,附属図書館AV室にはフェイスアップ型のブックスキャナが設置されており,こちらは図書館の利用者はどなたでも利用できます。また,ビデオの編集を行うためのノンリニア編集システムがスタジオに設置されています。
 さらに,ディジタル図書館の研究開発環境として研究開発サーバが利用できます。こちらは,卒業研究または大学院生,教官等の研究利用を対象としています。
 図書館情報大学ディジタル図書館は上記のようなサービスにより,情報提供,それらの情報を利用した情報の生産・再生産環境の提供を通じて学習・研究活動を支援していきたいと考えています。なお,利用の詳細については,WWWの利用案内ページをご覧ください。(URL http://lib.slis.tsukuba.ac.jp/


情報資料係長
Services of the DigitaI Library,by Hiroshi HIRAOKA