３．５外国雑誌の契約事務

３．５　　外国雑誌の契約事務

　　　　　　　　　　　　国立民族学博物館情報管理施設情報サービス課長　　森生也

　「外国雑誌の契約の相手方を選定するに当たり，複数の書店等に対して，入手が困難なものや
流通経路が限定されているものを除き分野別，発行国別などに分類・整理した外国雑誌の一覧表
を提示して，見積書を徴し，見積合せを行ったうえで，その額が最も低価であった書店等を選定
して，当該書店等と随意契約を行う方式を可能な限り導入することなどにより，適切な予定価格
の決定に努める。
　なお，契約に当たっては，公正取引委員会が平成８年４月に行った勧告の趣旨を踏まえ適切に
行う。」
　　　（「国立学校等会計事務執行上の注意事項」文部省大臣官房会計課，平成９年５月）

１　大学図書館における外国雑誌の収集と提供
（１）学術情報提供機能整備の基本
（２）外国雑誌収集の現状と問題点
（３）情報サービスの高度化との関連

２　外国雑誌の特性
（１）刊行サイクル（頻度）
（２）流通経路
（３）価格決定（形成）要因
（４）前金・予約制度を前提とする契約事務の実施

３　契約事務の概要
（１）会計諸規則
（２）契約事務の実際
（３）競争原理の導入
（４）「見積合わせ」の実施（例）＊

４　関連事項
（１）外国図書の契約事務
（２）電子（オンライン）ジャーナル，ＣＤ－ＲＯＭデータベース等の取り扱い
（３）「特定調達契約」との関連

＊見積合わせ実施にあたっての留意項目
　　・仕様の検討（分野，地域等区分化）
　　・実施日程
　　・版元価格（年次）の指定
　　・為替レートの確定
　　・配送方式の統一化
　　・総代理店取扱いタイトルへの対応（「並行輸入」の検討）

（参考資料）
①国立大学図書館協議会外国出版物購入価格問題調査研究班
　「外国出版物購入価格問題調査研究班第一次報告」（昭和６３年６月）
　「外国出版物の購入価格問題に関する調査研究－報告書－」（平成元年６月）

②国公私立大学図書館協力委員会
　「外国雑誌差別価格問題調査ＷＧ報告」（平成３年）
　「外国雑誌の差別価格の実態」（『大学図書館研究』№39,1992年3月,pp.63-69）

③『国立学校会計事務必携』文部省内会計事務研究会編著（第一法規）

④「丸善株式会社ほか６名に対する件」公正取引委員会平成８年（勧）第１８号
　（平成８年４月２６日勧告，同年５月３１日審決）