4.1 図書館システムの高度化 図書館情報大学教授 石川 徹也 |
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1.図書館システムの対象 1)図書館業務システム 課題─例えば,人事,ファシリティ(例:サプライ供給)管理のシステム化 2)図書館間ネットワーク・システム 課題─フルテキスト・データ提供のシステム化 3)図書館オートメーション 課題─例えば,資料の自動入出庫・搬送,環境自動管理のシステム化 2.システムの高度化の必要性 1)システム機能拡充の必要性 業務システムの目標─{(時間,経費)→0,(質)→向上}の実現 2)環境変化への対応(新規機能化の必要性) 環境の変化─ユーザ要求(社会動向)の変化,政策の動向,技術革新 例:1993年─システム・インテグレーション化 1994年─マルチメディア・システム/B-ISDNネットワーク・システム化 電子図書館システム構想の出現,Internet利用 1995年─電子図書館実験システムの出現,Internet利用の活発化 1996年─電子図書館システムの運用の始まり,Internet利用の必須化 3.図書館システムの高度化の観点 1)システム機能拡充─資料1 2)環境変化対応─電子図書館システム,Internet対応の実現─4. 4.電子図書館システム/Internetへの対応 (資料1)システム機能の拡充 1)システム機能範囲の拡充 個別(単一)業務システム → トータル・システム → 全自動化システム 参考:専門図書館,No.157(1995) 特集:図書館システム・パッケージ 2)システム機能の拡充(自動化の方向)─処理対象特性に基づき見直す必要あり i)資料=情報伝達媒体=物,しかし,情報源としての管理必要 (例) 1形態:多種多様→現状:種別配架→資料配架管理システム(所在明示システム) 資料検索・搬送システム 2発行形態・頻度:多種多様→現状:個別受入→出版者との直ネット・システム 3出版状況:把握不可→現状:出版案内等利用→出版MARC検索,Internet Surf 検索 4原則永久保存:実質不可→現状:Compact packing 化(製本,マイクロ化) →媒体変換(特にdigital 化=フルテキスト化─目次提供) 5機能(利用形態):情報源→現状:目録データ提供,利用者:来館・閲覧・情報発見 →内容検索システム(自然語処理・テキスト処理システム) 6記述形態(言語):多言語→現状:無視→機械翻訳システム 多形態情報:無視→テキスト処理システム ii)利用者=大学の場合,多数は情報要求者 1情報要求:多種多様→現状:目録データ提供,利用者:来館・閲覧・情報発見 ・情報要求レベル (例) 情報/データ要求→記述内容データ提供(素材知識データ抽出システム) 関連情報→フル・テキスト検索システム ・情報提供→SDIシステム 2研究支援 媒体編集・変換・作成支援→機械翻訳システム(辞書更新) 3)システムの進化の方向→電子図書館システム 電子図書館システムについて当日資料配布 1研究開発テーマ 2運用課題 (資料) 1.現行システムの問題点と検索利用要求 資料2:現行の情報提供の問題点 資料3:現行DB検索システムの問題点 資料4:検索利用要求例 2.システムの高度化研究例 資料5:データ作成支援機能─分類番号自動生成機能 資料6:検索支援機能(多言語DB一括検索)─検索語(複合語)翻訳システム 資料7:知識データ検索機能─素材知識データ検索システム 3.電子図書館システムの方向 資料8:テキストの電子化の方向 資料9,10:電子図書館システムの姿 資料11:システム事例 Ariadne 資料12,13,14,15:電子図書館システム運用の課題