Timur Dadabaev先生(人文社会系)よりご著書の紹介コメントをいただきました。(2016/05/06)
【本の情報】
『Japan in Central Asia』Timur Dadabaev著. Palgrave Macmillan, 2016【分類319.1-D12】
【コメント】
中央アジア諸国の国際関係や米国・ロシア・中国という大国との関係は、これまでも重要な研究課題とされてきた。しかし、中央アジア諸国と日本との関係に関する総合的な研究はきわめて少ない。日本の中央アジアにおける取り組みはまだ初期段階にある。ソ連の解体以降、日本の地位はODAや様々な支援を通して強化されてきた。これらは中央アジアにおける日本の重要性を確立したと言っても過言ではない。しかし同時に、日本と中央アジア諸国の関係がもつ潜在的可能性が、現状では、日本にとっても中央アジア諸国にとっても、十分には活かされていないという意見がある。多くの場合、日本による支援は中央アジアと日本の国民の期待に十分に答えているとはいえないのが現状である。
本書は日本の中央アジア地域における参加効率をどのようにすれば向上させることができるかを検討する。そして日本のODA支援を、中央アジア地域全体を巻き込み、国家間関係を強化するような新しいフロンティアに位置づける必要性を強調する。
Timur Dadabaev, Japan in Central Asia: Strategies, Initiatives,
and Neighboring Powers, NY: Palgrave Macmillan (November), 208 pages. 2015.
https://www.palgrave.com/gp/book/9781137492364(外部サイト/Palgrave Macmillan社HP)
目次など詳細は以下をご覧下さい
https://www.academia.edu/7897746(外部サイト)