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教員著作紹介コメント(齊藤泰嘉先生)

齊藤泰嘉先生(芸術系)よりご著書の紹介コメントをいただきました。(2015/12/03)

【本の情報】
『佐藤慶太郎 : 東京都美術館生みの親』齊藤泰嘉著. 東京都美術館, 2012.4【分類706.9-To46】

【コメント】
 本書は、2012(平成24)年、東京都美術館リニューアルオープンを記念して刊行された冊子です。北九州若松で「石炭の神様」と呼ばれた実業家佐藤慶太郎(石炭商、炭鉱経営者)は、大正時代に美術館建設費100万円(現在の約33億円)を東京府に寄付し、岡倉天心らの「美術館が欲しい」という明治以来の悲願をかなえた芸術支援の人です。
 1926・大正15年に誕生した「東京府美術館(現東京都美術館)」は、「上野の美術館」として親しまれ、心華やぐ美の殿堂となります。佐藤慶太郎の播いた一粒の種が、大きな樹となり、森となり、日本の美術界の今があるのです。
 佐藤慶太郎は、「人富みて死す、その死や恥辱」(アメリカの篤志家カーネギーの言葉)に共鳴し、「日本のカーネギー」たらんと「公私一如」の信念を持ち続けました。彼は、自分の財産は、社会からの預かりものであり、世の中にお返しするのは当たり前のことだと考え、美術館建設費も含め150億円に及ぶ社会奉仕を実践しました。本書を通じて佐藤慶太郎の生き方を学んでいただければ幸いです。