Monthly Archives: 8月 2017

教員著作紹介コメント(島田 康行先生)

ブックコメントのアイコン島田 康行先生(人文社会系)よりご著書の紹介コメントをいただきました。

【本の情報】
『ライティングの高大接続 : 高校・大学で「書くこと」を教える人たちへ 』渡辺哲司, 島田康行著 東京 : ひつじ書房, 2017.6 【分類375.86-W46】

【コメント】
 一人の学生にとって一連・一体のものであるべきライティング教育が、高校と大学の双方で、独立的かつ自己完結的に、断絶や重複を露呈しつつ行われています。そこで本書では、高・大の間でつながりの悪いところはどこか、なぜそうなっているのか、どうつなげばよいかを、教師の視点から考えてみました。高卒者の半数以上が大学生となる現代日本のライティング教育の内容を、高校から大学へと続く一体のものとして、単なるハウツーを超えて論じます。
 私にとって、このテーマでは『「書ける」大学生に育てる―AO入試現場からの提言』(2012)以来の著作です。共著者の渡辺には『大学への文章学 コミュニケーション手段としてのレポート・小論文』(2015)『「書くのが苦手」をみきわめる―大学新入生の文章表現力向上をめざして』(2010)の著作もあります。


教員著作紹介コメント(鬼界 彰夫先生)

ブックコメントのアイコン鬼界 彰夫先生(人文社会系)よりご著書の紹介コメントをいただきました。

【本の情報】
『生き方と哲学』鬼界彰夫著.東京 : 講談社, 2011.7

【分類114.2-Ki21】

【コメント】
本書は、生き方に悩む若者が、自分の生き方についてみずから真剣に、そして哲学的に考察するための手引きとして書かれた。大学での学生指導において、そうした手引きを必要としている学生に幾度かであったことが本書執筆の直接の動機だった。彼らが本当に必要としていたのは、誰かに助けてもらうことではなく、自らの思考により自らを暗闇から救い出し、光を見出すことだった。だがそれは困難なことである。とりわけ、どのように考えればよいのか、どのように考え始めればよいのか、しかもそれを、他人の言葉に従うのでなく、自分自身の思考により見出すことは、若者にとって(そして誰にとっても)極めて難しいことである。私が本書で試みたのは、これまでに私が出会った数々の哲学者の中で、こうした営みに正面から挑み、それによって生き続けることのできた哲学者の実際の思考例、格闘例を手本にしながら、自らがそうした営みに挑まざるを得ない若者の手掛かりとなるような、導き、ガイド、手助け、ヒントを示すことだった。こうしたヒントを現に切実に必要としている学生諸君の手に本書が取られ、なんらかの助けになるなら、著者である私自身の生も君たちの行為の光によって再度照らされるだろう。