Monthly Archives: 12月 2012

「学習支援の本棚」に8冊追加

筑波大生の学習に役立つ本をコメントと一緒にご紹介する「学習支援の本棚」のページに、本のご紹介を8点追加しました!
中央図書館ラーニング・スクエアの学生サポートデスクで活動しているラーニング・アドバイザーの大学院生によるご紹介です。

なお、附属図書館のTwitterアカウント(@tsukubauniv_lib)では、本のご紹介が登録される毎にツイートしています。

掲載先ページ:
筑波大学附属図書館ラーニング・スクエア☆学習支援の本棚 (ブクログ)

関連情報:
「学習支援の本棚」がブクログに登場!


教員著作紹介コメント(前川啓治先生)

ブックコメントのアイコン前川啓治先生(人文社会系)よりご著書の紹介コメントをいただきました。
【本の情報】
『カルチュラル・インターフェースの人類学 : 「読み換え」から「書き換え」の実践へ』前川啓治編.新曜社 , 2012.8【分類389.04-Ma27】

【コメント】
 人類学の成果は百花繚乱という様相を呈している。まさにポスト・モダンといわれる知の状況に呼応して、人類学は多様になってきている。人類学がなんでもありの学問になってゆくのか、人類学のスピリットとでもいうべきものを維持し、そのなかから発展的に対象を拡げ、対象を深め、時代状況に応じた展開を目指してゆくのか、まさにその岐路に立っている。
 自省することは人類学者の重要な能力の一つであるが、オリエンタリズム批判以降の人類学の一部は、問いを民族誌における表象の問題に矮小化してきた。その結果が、民族誌の書き方という特定化された問題になってしまった。「ライティング・カルチャー・ショック」というものは、民族誌の表象という限定された範囲における根本的な見直しではあるが、それはあくまでフィールドから理論に至るまでの人類学の実践の一部にすぎない。(フィールドワークの実践においてこそ、われわれは自省しなければならないのではないか。)
 人類学者が一般的に嫌うのは、超越的な視点である。なぜなら、権威や権力がその背景に付随してくるからである。*超越的*な立場からの批評ではなく、葛藤を含む現実のインターフェースの絡み合いのなかで、*超越論的*な取り組みによって、つまり同時に内と外に位置するところから、同時に他者構築と自己構築を行なってゆくことこそが、人類学者の原実践である。
 本書の各章で展開された諸論は、いずれも現代の人類学の主要なテーマを取り扱っており、今後のアプローチの方向を示している。
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*目次

*はじめに ― 文化の構築とインターフェースの再帰性 前川啓治

* Ⅰ部 「読み換え」から「書き換え」への実践Ⅰ ― エリートの表象を超えて*
1章 ニューギニア高地における白人性の獲得
― 脱植民地期におけるキリスト教の実践 深川宏樹
2章 文化接合としてのミメシス
― ソロモン諸島の宗教運動にみる正統性の希求 石森大知
3章 一義化と両義性から考える仏教徒たちの歴史と視点
― 現代インドにおける改宗運動とマルバット供犠 根本 達

* Ⅱ部 「読み換え」から「書き換え」への実践Ⅱ ― 民族カテゴリーを超えて*
4章 カテゴリーの成員性
―「外国人」と名づけられた生徒たちの名乗り 井上央子
5章 アイヌ民族と共生/連帯する人びと 関口由彦

* Ⅲ部 「読み換え」/「書き換え」の実践へ ― 開発の枠組みを横断する*
6章 援助機関文化と人類学のインターフェース
― ある開発援助事業から人類学のあり方を考える 真崎克彦
7章 「まちづくり」的感性のつくられ方
― 地域ブランド商品の開発プロジェクトを事例として 早川 公

* Ⅳ部 展開 ―「情報」としての文化へ*
8章 民俗儀礼の示標性と文化変容
― 白鳥地区古式祭礼をめぐって 松田俊介
9章 薬剤と顕微鏡
― ガーナ南部における疾病概念とモノの布置 浜田明範
10章 食肉産業にみる商品の感覚価値
― 沖縄における豚肉の均質化と差異化 比嘉理麻
11章 文化接触の場としての労働空間
― 在トンガ王国日系企業の事例から 北原卓也


教員著作ページに21点追加

先生方からご寄贈いただいた著作21点を「筑波大学教員著作の紹介(2012年度)」のリストに追加しました。

  • 秋山学先生(人文社会系)
  • 卯城祐司先生(人文社会系)
  • 砂川有里子先生(人文社会系)
  • 前川啓治先生(人文社会系)
  • 齋藤一弥先生(数理物質系)
  • 岡本智周先生(人間系)
  • 朝田隆先生(医学医療系)
  • 臼山利信先生(外国語センター)
  • 今井新悟先生(留学生センター)
  • 大谷奨先生(アドミッションセンター)
  • 佐野享子先生(大学研究センター)
  • 礒田正美先生(教育開発国際協力研究センター)
  • 平井有三先生(名誉教授)

掲載ページ: 筑波大学教員著作の紹介(2012年度)


お薦め本レビューをブクログで公開しました!

9月に開催した「Learning Adviser × Booklog の本棚」に関連した企画「お薦め本のレビュー募集」で、9月から10月にかけて、皆様からレビューを募りました。集まった多くのレビューから、中央図書館ラーニング・スクエアの学生サポートデスクで活躍中のラーニング・アドバイザーがグランプリ、準グランプリ、そして各賞を選定いたしました。お寄せ頂いたレビューは中央図書館のメインカウンター前で展示中です。

このたび、お寄せ頂いたレビューを「筑波大学附属図書館ラーニング・スクエア☆学習支援の本棚」(ブクログ)でも公開しました。中央図書館へなかなかお越しになりにくい方でも、お手軽にレビューの内容もご覧になれます。もちろん、直接ご覧になって頂ければありがたいですが、まずレビューを通して本を知りたい!ということでしたら、ブクログにてご覧頂けます!

ご応募頂いたレビュー一覧

関連情報


「情報の海でおぼれないために」(ライティング支援連続セミナー)開催!

「情報の海でおぼれないために」セミナー風景12月11日(火) 15:30-16:30、中央図書館本館2階コミュニケーションルームで、ライティング支援連続セミナー「知識と言葉をめぐる冒険」の第8回(今シリーズの最終回)、図書館情報メディア系の逸村先生による「情報の羅針盤をさがそう – 情報の海でおぼれないために」が開催されました。約15名の方々にご参加頂き、学術情報得る上で示唆に富んだセミナーとなりました。ご参加の皆様、ありがとうございました!

レポートや論文を書く上で必要となる情報について、どのように「使う」かを著作権法の観点から説明されたり、情報(文献)を得るにあたってみんなどのような行動をしているのかについて、全国的な調査結果に基づいて解説がありました。通底しているのは、分野によっても違うけども、電子メディアの普及によって明らかにスタイルが変化していることです。
情報を得るのに様々なスタイルがあり、そこで得られる情報が異なっており、そして得られる情報も変化するという世界で、変化するということを認識し、友人などを介して少しでも多様な方法に触れることが重要であるとのアドバイスがありました。
今回はやや概念寄りの内容でしたが、いわゆる「リテラシー」から一歩踏み込んで、これから「書くため」に情報の海へ漕ぎ出そうとする皆さんへの心構えが示されたセミナーとなったのではないでしょうか。

「情報の羅針盤をさがそう」セミナー資料(学内のみアクセス可能)(PDF:112KB)

今回で、10月から続いていた今シリーズはいったん終了となります。ご参加頂いた皆様、本当にありがとうございました。少しでも得るものがあったのなら嬉しく思います。附属図書館としても初めての試みで、色々不手際や至らない点があったかと思いますが、今回得られたご意見や知見は今後の各種企画に生かしていきたいと思います。
また、今後も引き続きライティング支援のセミナーを企画していきたいと考えておりますので、機会があればぜひご参加頂ければ幸いです。

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