Author Archives: kikaku

教員著作紹介コメント(野津 有司先生)

野津 有司先生(体育系)よりご著書の紹介コメントをいただきました。

【本の情報】
『生徒も教師もわくわくする道徳授業 : 深い学びにつながる22の秘訣 中学校編』  押谷 由夫, 野津 有司, 賞雅 技子監修.東京書籍, 2017【分類375.353-Se19】

【コメント】中学校では平成31(2019)年度から,「特別の教科 道徳」が全面実施されます。これまでの「道徳の時間」が「特別の教科 道徳」という教科として位置づいたことは,道徳教育の大きな変革と言えます。この教科化を強みとして最大限に生かし,子供たちに道徳的実践力を育成するための授業実践が求められています。
本書は,道徳教育のよりよい実践に向けて,どう考え,どう進めていくべきかについて,教師の疑問に応え得る一冊となっています。中学校の学習指導要領に準拠し,道徳の内容22項目のすべてを網羅し,その実践例を盛り込んでいます。また巻末には,読み物教材も例示しています。
教師を目指す皆さんには,本書から,道徳教育の重要性と授業実践に向けた知識を是非とも学び取ってほしいと思います。


教員著作紹介コメント(鷲津 浩子先生)

鷲津 浩子先生(人文社会系)よりご著書の紹介コメントをいただきました。

【本の情報】
『文色と理方 : 知識の枠組み』 鷲津浩子著.南雲堂, 2017.9 【分類939.02-W44】

【コメント】
「〈あいろ〉と〈りかた〉」と読みます。落語『蝦蟇の油』からガマの油売りの口上で、「遠目山越し笠のうち、物の文色と理方がわからぬ」と続きます。前半ははっきりと見えないことを示し、後半の〈文色〉は「様子、模様」、〈理方〉は「理屈、原理」という意味ですから、はっきり見えないからチンプンカンプンということですね。
とはいえ、この本は落語の解説本でも、筑波山の案内書でもありません。南北戦争前アメリカ散文についての〈文学研究〉の本です。
ああ、感想文かと思ったあなた!文学なんてくだらないと思ったあなた!この本はあなたのためにあります。
というのも、この本は時代限定地域限定の〈文学〉作品を扱うことにより、その時代のその地域のものの考え方(副題の〈知識の枠組み〉)を探ろうという試みだからです。この作業を通して、従来の〈文学〉あるいは〈文学研究〉の概念を変えようという大胆不敵な企てだからです。
文学好きなあなたには、きっと〈読む〉ことの面白さ、楽しさを伝えてくれることでしょう。


教員著作紹介コメント(山本 容子先生)

山本 容子先生(人間系)よりご著書の紹介コメントをいただきました。

【本の情報】
『環境倫理を育む環境教育と授業 : ディープ・エコロジーからのアプローチ』 山本容子著.風間書房, 2017.1 【分類375-Y31】

【コメント】
本書は、欧米を中心として広まりつつある環境倫理、特にディープ・エコロジーの視点を導入した環境教育の展開と特質を解明し、その授業づくりを実践的に検討したものです。
ディープ・エコロジー思想は、環境問題の解決を人間の内面の意識変革に求めており、自然の中での「自己実現」(self-realization)を通して生命の固有の価値を見つめ直すことを試みています。この思想を導入した環境教育は、特に、アメリカ、カナダ、オーストラリアにおいて広まりを見せています。
本研究では、ディープ・エコロジー思想の中心概念「自己実現」を導入し、内面の自己変革を図ることを目的とした、高校生物における環境教育のプログラム開発を行いました。ディープ・エコロジーは日本の禅の思想の影響も受けているといわれておりますので、本研究で実践したプログラムはいわば、日本から欧米に渡った日本の思想を逆輸入し、日本の学校教育と生徒の実態を考慮して開発した環境教育であると言えます。そして、日本の高校生の環境意識がどのように変化したのか、また、このような環境教育を行う上での課題は何かを検討しています。筆者が2013年に筑波大学に提出した博士(教育学)学位請求論文に基づくものでありますので、お読みいただけましたら幸いです。


教員著作紹介コメント(齋藤 一先生)

齋藤 一先生(人文社会系)よりご著書の紹介コメントをいただきました。

【本の情報】
『「原爆」を読む文化事典』川口隆行編著.青弓社, 2017【分類319.8-Ka92】

【コメント】
私齋藤(文芸・言語専攻)も3項目執筆しているこの「事典」、意図してはいないのですが、とてもタイムリーな本になりました。まずは今年のノーベル文学賞。長崎市生まれのイギリス人小説家、カズオ・イシグロが見事受賞しましたが、彼のデビュー作は長崎を(も)舞台にした『遠い山なみの光』(1982年)です。その一節に触れたのが、私が書いた「2 復興」です。また、この夏はDPRK(北朝鮮)による核実験やミサイル発射がアジアに緊張感をもたらしていますが、この件を歴史を踏まえて理解したい人は高榮蘭先生ご執筆の「35 朝鮮半島と核危機」は必読です。さらに、昨年映画『シン・ゴジラ』を観て、ゴジラシリーズに興味を持った人は高野吾朗先生ご執筆の「47 怪獣」も面白いでしょう。こうの史代氏の漫画や映画『この世界の片隅に』に関心がある方、ICANのノーベル平和賞受賞に興味がある方、東日本大震災以降の文学に関心がある方…この本を手にとって、目次を頼りに拾い読みしてみてください。「原爆」や「核」が私たちの「文化」の深いところに影響を与えていることが了解できるはずです。


教員著作紹介コメント(礒田 正美先生)

礒田 正美先生(人間系)よりご著書の紹介コメントをいただきました。

【本の情報】
『Textbooks for sustainable development : a guide to embedding』United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization Mahatma Gandhi Institute of Education for Peace and Sustainable Development (UNESCO MGIEP), 2017【分類372-Te93】

【コメント】
本書は、UNESCOレベル1センターであるMahatma Gandhi Institute of Education for Peace and Sustainable Developmentが展開する「持続可能な開発目標SDGsを実現する教科書開発」プロジェクトが発行したSDGs向け教科書開発にかかるガイドブックです(UNESCO-MGIEP発行2017年6月)。共通のガイドラインと、算数数学科、理科、社会科(地理)、言語科(国語、第二外国語等)などの教科毎に期待される教科書ガイドラインが記されています。礒田は、附属高等学校の川崎宜昭先生とのAPECプロジェクトにおける開発教材を事例に、算数・数学教科書のガイドラインを分担しています。筑波大学はUNESCO-MGIEPと共同プロジェクトを展開しており、裏表紙には、筑波大学ロゴが掲載されています。

参照URL:
http://mgiep.unesco.org/wp-content/uploads/2017/07/COMPLETE-GUIDEBOOK_Textbooks-for-Sustainable-Development.pdf