4 日本近世の写本と版本と高札
[4-06] 改定 万国渡海年代記 1冊. [210.18-B-18]
版本,冊子本。発行年不祥。木版の竪型袖珍本の一型。文永四年(1267)の蒙古の使者の来日
から嘉永7年(1854)のアメリカ船の浦賀港渡来に至るまで,外国船来日の主なものが記されている。
[4-07]御分限帳 写 寛文十二壬子年. 1冊. [太田研究室所蔵]
転写本,冊子本。天保十二年(1841)十一月 宮本正誼の写。寛文十二年は西暦1672年。
写本の横型袖珍本の一型。表紙は縦置きにして標題が書かれているが,内は横置きにして縦書
きされている。信州松代藩の分限帳(家臣の名簿で扶持高が記されている)である。
[4-08] 改正 町づくし 全〔江戸町独案内〕 天保十三年(1842). 1冊. [291.36-E-24]
版本,冊子本。木版の横型袖珍本の一型。江戸の町々の簡略な案内書である。
[4-09]東海・木曽 両道中懐寶図鑑 天保十三年(1842). 1冊.[215-To-28]
木版,冊子本。木版の竪型袖珍本の一型。標題のとおり,東海道と木曽街道を図解,説明したもの。
[4-10]糸物類本途帳 寛政六亥年(1794)正月. 1冊.[太田研究室所蔵]
写本,冊子本。写本冊子体の竪型中本の一型。寛政六年は西暦1794年。越後屋呉服店の糸類
の値段を控えたもの。色々な糸の直段が判り,物価史の史料として面白い。
[4-11]現金太物通 安永二・三・四年(1773-75). 3冊.[太田研究室所蔵]
写本,冊子本。写本冊子体の小形帳簿の一型。半紙を横長に置いて半折したものを,10枚程
重ねて置き,それを左右に半折して,袋側を紙紐で二穴仮綴じしたも の。江戸小伝馬町1丁目
伊勢屋(清左衛門)の太物(衣服にする反物のこと)についての個人口座(当帳は,森田屋弥左衛門)
の通帳である。安永二年は,西暦1773年。
[4-12]金銀出入帳 安政二〜七年(1855-61). 6冊.[太田研究室所蔵]
写本,冊子本,横帳。写本横帳の一型。半紙を横長に置いて半折したものを,10枚程重ねて
置き,それを紙紐で二穴仮綴じしたもの。表紙は縦長において縦書き されているが,内は横長
に置いて,縦書きされている。当帳は,甲州望月家(嘉右衛門)の金銀出入帳である。日々の金銭
の出し入れを詳細に記載している。安政二年は,西暦1885年。