2 紙の誕生と様々な装訂本−中国を舞台に−


[2-05] 李朝木活字 [図書館所蔵]


  朝鮮李朝(1392〜1910)の木活字。元代に木活字が考案されてから,活字印刷の方法は 周囲に伝播し,朝鮮では15世紀に金属活字が造られるなど,盛んに銅活字印本が出版されたが, 木活字も14世紀に始まり,19世紀に至るまですべて28回造られたと言う。 展示品は「〓」「踰」 の二文字。

[2-06] 銅活字 [旧和泉研究室所蔵]


 17世紀初の銅活字。伝承によれば,もと朝鮮の銅活字。豊臣秀吉の朝鮮出兵の折り, 日本に持ち帰り,徳川家康が『羣書治要』出版のために鋳造し直したものと言う。 展示品は「伯」「池」の二文字。

[2-07] [参考]鉛活字組版A [旧和泉研究室所蔵]


 活字の変遷を知るために現代の活字を並べて展示した。「活字の大きさ」2面。 1998年,東京・ヨシダ印刷組版。鉛活字印刷は 15世紀に出現して以来,6世紀にわたる 歴史を有し,20世紀に入り 印刷界に君臨したが,すでに十年前大手印刷業界では用いら れなくなったと言う。鉛活字印刷が木版印刷に取って代わったように,コンピュータ写植 に取って代られて,歴史的役割を閉じたのである。これからは鉛活字を見ることも稀に なるであろう。ここに号数活字とポイント活字の二種類を展示した。

[2-08] [参考]鉛活字組版B [旧和泉研究室所蔵]


 2-07と同じく現代の活字である。 「戦後の教育」2面。 東京・ヨシダ印刷組版。 「第10編 教育,第5章 戦後の教育」の鉛活字組版 8面他多数をヨシダ印刷が壊さずに保存 してくれたお陰で,組版の形を後世に伝えることができた。ここはスペースの関係で 2面だけ 展示したが,印刷会社最後の鉛活字印刷の跡と考えると感無量である。