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奈良絵本
[読み] なら えほん
[始年] 16世紀後半
[Y1] 室町時代中期から江戸時代の初めに盛行した肉筆画の絵本。絵巻物同様物語の間に絵が挿され、横綴の本仕立て。
[Y2] 江戸期には「画巻の遺風」(耽奇漫録)、あるいは、「横切れ本のかき本」(尾崎雅嘉『蘿月庵国書漫抄』)と言われる。この挿絵を奈良絵といい、最初は装飾的な絢爛とした挿絵。金銀泥、朱、緑青等を用いるほか、胡粉絵を多く用いたので胡粉絵ともいう。大衆のために作られたもの故、御伽噺などが題材となる。絵自身は絵巻物のように念の入ったものではない。
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