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渇筆
[読み] かっぴつ
[始年] 7世紀
[Y1] 7世紀末、中国水墨画の成立と共に渇筆は見られる、「かすれ」の出る水墨画描法で、岩壁の質感が出やすい。焦墨乾擦描法(筆に良く摺った濃墨(焦墨)を押し付けて描く描法)も同様の効果あり。
[Y2] 651-716年頃活躍の李思訓と伝えられる「明皇幸蜀図」の様式の画(13世紀)に渇筆用法あり。
[Y3] 1124年、李唐筆「万壑松風図」の斧劈皴(岩肌を斧で割ったような表現)は渇筆で描かれる。
[Y4] 1195-1264年頃活躍の夏珪の南宋院体山水画(夏珪様式)は斧劈皴を多用。
[Y5] 1420-1506頃生存の雪舟の斧劈皴や浦上玉堂(1745-1820)の渇擦筆画法が著名である。
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