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絵具
[読み] えのぐ
[始年] 前40000年頃-
[Y1] 紀元前4万年-2万年、ラスコーやアルタミラの洞窟壁画に鉄酸化物や木炭などの天然顔料を使用し刻まれた牛などが描かれる。
[Y2] 紀元前2000年代にエジプトやウル遺跡に絵具壺が発見され、展色材は不明だが、顔料と展色材を練った彩色材料の意味では、絵具の最初と言えるかもしれない。洋画では顕色材、展色材、助材を均一に練り合わせペースト状か固形にして用いる。顕色材(顔料)は天然鉱物、泥土、金属の錆、動植物の染料など。展色材(媒材)は顕色材を広げ、接着させ、水性、油性、その他に大別。助材は絵具の状態を安定させ、分散材や防腐材、防かび材が含まれる。
[Y3] 紀元前1500年頃の殷墟文字では、陶片に墨書がみられる。東洋の画では膠を接着材とし、顔料は天然鉱物を砕き水漉した岩絵具を主としてきた。塩基性炭酸銅の群青、孔雀石の緑青、硫化水銀の辰砂、水銀と硫黄を反応させた朱、酸化鉄の朱土、黄土、陶土の白土、植物染料の藍、貝殻の胡粉等。
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