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暈摺
[読み] ぼかしずり
[始年] 18世紀後半
[Y1] 濃い色から薄くぼかして摺る版画技法。摺りの段階になされる「拭きぼかし」と、彫りによる「板ぼかし」がある。
[Y2] 円山派(1766年頃、以降)の「暈し」に影響されたか、浮世絵版画の摺刷技術の進歩で、1780年頃、鳥居清長、喜多川歌麿の空の表現は「吹きぼかし」の技法が現れる。吹きぼかしは、濡らした雑巾で版木を拭き、水気を含ませ、刷毛で絵具を掃き摺り上げる。
[Y3] 葛飾北斎(1760-1849)の「くだんうしがふち」は板ぼかしの代表で、色版のぼかすべき部分を絵の輪郭より幾分広く彫り残し、その輪郭線を斜めに磨くことで、絵具の付き方にむらを作る方法。
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