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後摺
[読み] あとずり
[始年] 17世紀後半
[Y1] 1672年、菱川師信署名の版画以来、浮世絵は盛行するが、一つの版木で品質の良い状態で摺れる最初の二百枚を一杯と呼び、これを初摺と言う。
[Y2] 画工と版元の監視下で摺られるため、画工が意図した仕上がりに最も近い。その初摺を越えて摺られたものを後摺と言う。
[Y3] 二杯目は版木と摺師の調子が最も良く、実際は後摺が良い。三杯銘以降は摺の行程の省略化や、ぼかしをはじめ色版の割愛などが見られ、又、改版すると初摺と別物となるので後摺(後版)と言い、値が下がる。
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