古本屋のおやじ考
「本を語る会」第50回(1999.12.9)資料 by加藤晃一
今回はフジテレビで放映された「古本屋のおやじ・此処ハ神保町」を鑑賞するとともに、「古本屋のおやじ」にスポットをあてた図書をいくつか紹介できればと思います。
1999年10月25日 1:55−2:55(24日 25:55−26:55) フジテレビ『NONFIX』より
古本屋のおやじに関する図書
*出久根達郎の本は全部出せって? 冗談じゃね〜ぜ! でも反町茂雄の本は…
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筑波大学で見つけた図書
- *『紙魚の昔がたり』
- 反町茂雄編纂,臨川書店,1978
- 昭和9(1934)年の復刻
- 「訪書會」という東都の古書肆の研究会で行った座談会の速記録で、その内容は明治から昭和に渡るが大正年間が中心
- 編纂者は文京区西方の古書店弘文荘の代表取締役(戦前からの店舗なしの目録販売)、明治以前の古典籍がメイン。
- *『蒐集家・業界・業界人』
- 反町茂雄,八木書店,1984
- 『日本の古典籍 その面白さ・その凄さ』の姉妹編。
- 古典籍を蒐め或は商う、人に関する記事が中心。
- *『紙魚の昔がたり 昭和篇』
- 反町茂雄編,八木書店,1987
- 「昭和時代六十年間に、古書業界にあって大きな役割を果たし、又小さからぬ活動をされた、十二人のヴェテランの回顧談の聞き書き」(「まえがき」より)
- *『紙魚の昔がたり 明治大正篇』
- 反町茂雄編,八木書店,1990
- 明治対象時代に生き、且つ活動した古書業界の故老たち十二人と、浮世絵業界の物知り二人の思い出話の集に、編者反町の争論風の一話を付け加えたもの(「はじめに」より)
- 『紙魚の昔がたり』を基礎にし、新稿六編を加えて、根本的に改編したもの(「凡例」より)
- 旧本では談話採収の順番になっていた掲載順序を内容の年代順に改めた(「凡例」より)
- 一般社会の大革新につれて、業界自体も大変動した頃とのこと(商品自体の外形の変化、内容、需用者の変化、等)
- 新仮名遣いに改められ読みやすくなっている。
- *『一古書肆の思い出 1〜5』
- 反町茂雄,平凡社,1986−1992
- 美術雑誌『目の眼』(里文出版)の連載をまとめたものが中心
- 古書肆としての反町氏の自伝をめざし、4巻の予定が5巻になるなどの広がりがあったが、5巻執筆中に逝去され未完に終わる。
- 「この業を創めましてから、すでに五十四年……ようやく、いくらかの手柄を樹てて生還した老武者の回顧談。」
- 「1:修行時代」(明治30年代から昭和8年頃まで)は、生い立ち、修行時代、弘文荘創業の頃。
- 「2:(かいひと)を待つ者」(昭和9年から昭和20年頃まで)は、LCなどの海外大図書館からの古典籍初注文の逸話がある。
- 「3:古典籍の奔流横溢」(昭和20年8月から昭和23年まで)は、全巻の中心、戦後の大混乱期に、没落貴族などが生活のために貴重な資料を投げ売りした波乱の時代の逸話ばかり。戦時中に日比谷図書館で行われた戦時特別買い上げの逸話もおもしろそう。
- 「4:激流に棹さして」(昭和24年から昭和26年)は、貴族などによる「源泉的流出」(=古書暴出)の最高潮の3年間の逸話。
- 「5:賑わいは夢の如く」(昭和27年から昭和28年)は、遺稿に加えて、講演録と座談会の記録で構成されている。
- *『反町茂雄全集 上:古典籍の世界/下:古書業界を語る』
- 反町茂雄,文車の会編,文車の会, 1993
- 反町氏の著作物の内、単行本に収録されていないものを収録。
- 上巻には『北のアンティクアリン −札幌古書点の足跡−』とのからみあり。また弘文荘や自分の修行時代の話がある。
- 下巻には古書業界関連
- 編集・発行の「文車の会(ふぐるまのかい)」は東京の古書業界の中堅及び新進の勉強会。
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図書館情報大学で見つけた図書
- *『東京下町古本屋三十年』
- 青木正美,青木書店,1982(自費出版)
- 1953年開業の堀切の古書店主で、これまで14冊ほどの著書がある。
- 「これは東京下町の、青木書店の御主人の自叙伝です…」(序・反町茂雄、山中恒、他)
- *『古本市場掘出し奇譚』
- 青木正美,日本古書通信社(発売),1986(自費出版?)
- 『新潮45』の「日記買います屋懺悔する」を中心にまとめたもの。
- *『古本屋控え帖』
- 青木正美,東京堂出版,1992
- 大半は『日本古書通信』連載の「古本屋控え帖」による。
- 古本屋生活、専門分野の商品、本を巡る人間像・同業の先輩達の話、古書追跡の話。
- *『下町の古本屋 −街の”古本屋の対象・昭和史”−』
- 青木正美,日本古書通信社,1994
- 下町の古本屋の歴史について、関係者の評伝や資料からの掘り出しで、まとめたもの。「古本屋の出自を明らかにしようとしたもの」とのこと。
- 有志3人で出した雑誌『古本屋』(10冊)に掲載したもの。
- *『古本探偵追跡簿』
- 青木正美,マルジュ社,1995
- 「古本屋がふとしたことで手に入れた資料、それを商売柄身につけていった推理癖に引かれ追跡調査した、これはその報告書とでも言うべき三編。
- *『古書彷徨 −BOOKS ON BOOKS−』
- 出久根達郎,新泉社,1987
- 雑誌に連載したものや書き下ろしの、古書・古本屋に関するコラム中心の18編。ただしすべてが古書・古本屋に関するものではない。
- 前作として『古本奇譚』が紹介されている。
- *『北のアンティクアリン −札幌古書点の足跡−』
- 前島隆,菅原英一編著,北の文庫,1988
- 編著者の藤島氏は北大の図書館員
- 古書業界についてのレビュー、明治末期から最近までの札幌古書店の奇跡を俯瞰することを意図した内容
- 「札幌古本店回顧座談会」や店主等による回顧録を収録している。
- *『街の古本屋入門』
- 志多三郎,石田書房,コルベ出版社(発売),1982
- *『街の古本屋入門 −売るとき、買うとき、開業するときの必読書−』
- 志多三郎,KG情報出版,1997
- 1996年に光文社文庫版で発行された際に内容が一部書き改められており、1997年復刊の本書は、著者の了解のもとに一部呼称が変わったもの、法律改正のあったものについてのみ訂正されている。
- 著者は神奈川県(横浜?)の古書店主のようである。
- 古本屋になる方法を開陳、ズブの素人が対象とか。
- 目次のよれば構成そのものに違いはなく、最後の補遺に「街の古本屋流通商品の周辺」があり、昨今の商品事情について述べられている。
- *『古本屋の自画像 −店主たちの喜怒哀楽−』
- *『古本屋の蘊蓄 −店主たちの書物談義−』
- *『古本屋の来客簿 −店主たちの人間観察−』
- *『古本屋の本棚 −店主たちのこだわり−』
- 高橋輝次編,燃焼社,1996−1997
- 「本書は一般の読書人にも古本屋の豊かで奥深い世界をより詳しく知っていただこうと、全国の古本屋さんから、とくに個性的で文才のある方々の文書を私の独断と偏見で選ばせてもらい編集したものである。」
- つくば市立図書館にもあり(「蘊蓄」と「来客簿」のみ確認)
- つくば市立図書館で見つけた図書
- *『漱石を売る』
- 出久根達郎,文藝春秋,1992 *文庫本あり
- 古本屋稼業にまつわるエッセイ
- *『ふるほん文庫やさんの奇跡』
- 谷口雅男,ダイヤモンド社,1998
- 文庫本専門古書店の奮戦記
- 「としょかん文庫やさん」が夢とか
Last updated: 1999/12/09