其の二十四 御神馬(ごしんめ) 1疋,御神馬別当(ごしんめべっとう) 1人

白張2人が御神馬を引き,その後に,御神馬の飼育係である別当(若林家が世襲)が上下(裃,かみしも)を着た侍風の1人と白張2人を従者として続きます。御神馬は祭神が乗る馬です。その初代は家康の愛馬であったといい,その供養塔である御神馬の碑が奥院の崖下に建っています。御神馬は,通常は下河原(したがわら,栃木県日光市安川町)にあった下御厩(しものおうまや)で飼育され,東照宮境内にやってきたときには神厩(上御厩,しんきゅう・かみのおうまや)の中につながれます。神厩の欄間には有名な三猿の成長過程を絵解きする彫刻があります。猿は古代中国以来,馬の守り神とされ,神厩にもっともふさわしい,呪術的な彫刻です。(10月28日公開)