其の十五 社家騎馬 御旗背負(しゃけきば おんはたせおい) 1人

日光山の社家(其の十四「社家騎馬 御太刀背負」参照)6人のうち1人が束帯を身につけて馬に乗り,素襖1人・白張4人をともなって供奉した。太刀と旗は東照宮本殿の内陣に安置される御神宝で,祭神を象徴している。なお,本殿内陣は御深秘(ごじんぴ)として明かされることがなく,詳細は不明であるが,東照三所権現(東照大権現・山王権現・摩多羅神)の御神像が祀られているらしい。これらは元和3年(1617),京都七条仏所の大仏師康猶(左京法眼)が刻んだものという(「日光山東叡山御令旨写・関東御年忌仏次第・同御尊体次第・同二丸并五聖人其外色々康祐迄調進他記録書貫」)。(10月19日公開)