ご 挨 拶
 
 今年も恒例となっている附属図書館企画展のご案内をする時期となった。今回のテーマは『古地図の世界-世界図とその版木-』である。きっかけは今春,江戸幕末に作成され明治初年に修訂された世界地図の版木が,ほぼ完全な16枚セットで図書館に寄贈されたことにある。点数としては1点であるが,他に類を見ない寄贈である。その価値については今後精査されることと思われる。本企画展は,その寄贈された版木を中心に、本学貴重資料と他大学からも関連資料を借用するなどにより構成したものである。
 日本の大学が現在と将来の課題に対応すべく計画と評価を通した「改革」が求められて久しい。附属図書館も大学の諸改革に呼応して,いつくかの改革の試みが進行中であり,その一つが附属図書館の運営とサービスの高次化に向けた研究開発を目的とする研究開発室の設置である。昨年度から本企画展も研究開発室の一活動として実施しているところである。
 研究開発室員と附属図書館企画展ワーキンググループ諸氏による昨年度に続く企画展の取組みを大いにお楽しみいただき、附属図書館の資料と活動へのご理解を深めていただければ幸いである。
 
平成19年10月
筑波大学附属図書館長 植松貞夫

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