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筑波大学中央図書館開館10周年記念絵葉書
展示室中央にある展示ケースの中に『住吉物語絵巻』と一緒に展示されている「筑波大学中央図書館開館10周年記念絵葉書」について質問がありました。



中央図書館開館10周年は平成元(1989)年のことで、それに際しては記念特別展示会が行われました。
『つくばね : 筑波大学図書館報』Vol.15 No.3 p.6 (1989年12月)によると、「展示会は中央図書館集会室で行われ,9月29日に式典参加者等を招待した後,引き続き10月2日から6日まで一般に公開された。」とあり、さらに、「記念出版物として「筑波大学図書館史」,「筑波大学中央図書館開館10周年記念絵葉書」が刊行された。」となっております。

この絵葉書は、現在はほとんど残っていないと思われ、図書館内でもこちら(古典資料事務室)でしか私は見たことがありません。たぶん、来賓用のお土産だったのではないでしょうか。

5枚1組ですが、『住吉物語絵巻』以外の4枚はこちらです。



右上から、『大智度論』『新古今和歌集』『原マルチノの演説』『鯰絵』、いずれも当館が誇る貴重書です。

ちなみに裏面はなつかしき郵便番号5桁!



事務室のファイルをめくっていたところ、解説を見つけました。



この時代に英語の解説付きとはすばらしいです。(oz)
| 筑波大学附属図書館展示WG | 15:58 | comments (23) | trackback (x) | - |
古活字本『琵琶行長恨歌』
展示番号25番の『琵琶行長恨歌』は、江戸初期の寛永年間(1624-44)に刊行された古活字本です。

「古活字本」は「古活字版」とも言い、安土桃山時代末期の文禄年間(1592-96)から、江戸時代初期の慶安年間(1648-52)にかけての60年くらいの間に出版されたものです。当時の活字のほとんどは木製で、印刷しているうちに活字が徐々にずれてくるため、数十部で組換えが必要だったようです。江戸時代に商業出版が始まると、一度に多くの部数を製作できる整版(1枚板の版木を彫って原版とし印刷する方法)が主流となり、廃れてしまいました。

古活字本は一度の製作限界が数十部だったのですから、江戸の初めから400年を経て現存するのは僅かです。この『琵琶行長恨歌』の場合、現存が確認できるのは当館のほか、奈良県にある阪本竜門文庫、遠くイギリスの大英図書館(小汀文庫旧蔵本)のみで、3点しか残っておりません。

さて、「古活字本」ってどんなものか、「長恨歌」のはじめの部分で見てみましょう。



1行目をよく見ると、文字が繋がっているところと、わかれているところがあります。
「むかし」「たう」「の」「けん」「そう」「と」「申」「け」「る」「みか」「との」「御」というように12にわかれていて、1行目は12個の活字から成っています(「むかし」は「か」に虫食いがあるのでちょっと分かりにくいかもしれませんが、1つの活字のようです)。平仮名の場合に2〜3文字を繋げた活字があったり、1行の中の文字の連なりが真直ぐでなく微妙にゆがんでいたりするのが特徴です。整版だと、文字はもっと繋がり文字の並びは真直ぐです。

「古活字本ってなんとなく味わい深い」って思いませんか?

今回、古活字本の展示はもう1点あります。展示番号6番の参考として出展している『清少納言』(作者が題名になっておりますが「枕草子」のこと)で、同じく寛永頃の古活字本です。

本物を見て古活字本の魅力を感じてみませんか?

なお、この本が「図書館から飛び出した」利用例としては、以下の文献があります。

谷口 孝介, 西村 知子 筑波大学附属図書館所蔵『琵琶行・長恨歌』翻刻・解題
白居易研究年報 13号 p292-314 勉誠社 2012年

このような掲載資料は、展示室内の書架に置いてありますので、お越しの際には手にとってご覧ください。(oz)
| 筑波大学附属図書館展示WG | 13:22 | comments (0) | trackback (x) | - |
企画展キャラクター
広報用のポスターでは、はじっこに控えめに座っていたわんこ。貸出の際に配布しているしおりや、中央図書館入口ゲートから連なる天井吊り下げ看板などで「かわいい!」と大人気、いつの間にか企画展キャラクターになりました。



このわんこたちの元の住処は『南総里見八犬伝』の表紙、当企画展の栄えある展示番号1番です。
色やデザインを変えて何種類もある表紙の中から、今回は厳選した5種類を展示しております。生で見ることができる貴重なチャンスです!

http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/exhibition/2014shomotsu/denshitenji.html

『南総里見八犬伝』は曲亭馬琴の代表作で全9輯98巻106冊に及ぶ大作。刊行開始から28年の歳月を経て完結し、その間に3度版元が変わりました。当館所蔵本は文渓堂丁子屋平兵衛による後刷本です。

表紙の画像を探してググっていたところ、国立国会図書館の「南総里見八犬伝 表紙集」のページをみつけました。

http://www.ndl.go.jp/exhibit60/data/T/029-hyoshi/index.html

見比べてみたところ、特に初めの方の輯でデザインがかなり異なっておりました。国会図書館の解説によると国会図書館本は馬琴旧蔵の初刷本とのこと。刷によって表紙も変えていたようです。(oz)
| 筑波大学附属図書館展示WG | 11:18 | comments (0) | trackback (x) | - |
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