少女を愛恋(あいれん)して数ゝ(しばしば)
其家に往きしに常に
襪(たび)を織りて顧(かへりみ)ざりし
かば李はこれを憤り如何
にもして彼の工業を
妨(さまた)げんとて三年の間
工夫し竟(つい)に新機械を
造り出して大利を
得しとなり